チャーリーとチョコレート工場

いきなり、ダニー・エルフマンの重厚な音楽にて幕を開ける。
作品としては、バートン節のファンタジーってところで毒のある笑い満載で、中学生以上向けかなぁ、と思ったり。でも、おかしな世界を繰り広げていても、お話としては家族の物語。笑って、泣いて、と映画らしい映画だったと思う。
でも、チャーリーが金のチケットを手に入れるまでのくだりが思ったより長くてハラハラさせられたな。
あと、憎たらしいチャーリー以外の子供たちの姿に拍手。<以下核心メモ>
冒頭のチャーリーの家でのエピソード→奇想天外なチョコレート工場の見学→ウィリーを含めての家族の物語という構成になるのだが、途中のチョコレート工場の展開が華やかで、ウソっぽくて、冷たさを感じる分、チャーリーの家族のパートについてはすごく暖かいものを感じられる。チャーリーの暖かさ→ウィリーの冷たさと寂しさ→チャーリーとウィリーの暖かさ、といったところだろうか。
それにしても、ウンパ・ルンパが面白い!!同じ顔ばかりが並ぶんだけど、それぞれに個性があるようで。で、脱落する子供たちを皮肉った4曲のダンスは面白い。最初の曲は何が起きたんだ!?という感じだったけど、他の3曲についてはどんな感じになるのだろう、といった思いに駆られたわけだし。どう考えても、ウンパ・ルンパは練習してたな。おまけに、最後にはウィリーのカウンセラーなんかもやっていたり。
最後に、負け組の子供たちが出てくる時に、ブルーベリーになった女の子は紫色のまま軟体生物みたいになっていたり、小さくなった男の子が引き伸ばされて薄っぺらなままになっていたのは、演出の毒としてはキライではないな。
転送テレビの部屋での演出に「2001年宇宙の旅」の音楽とモノリスを持ってきたあたりにバートンのオタクっぷりを感じたりも。
ただ、チャーリーが金のチケットヲ得るきっかけになった、お金を拾う場面については何の迷いも、その後の言及もなかったのが気にはなったか。