PROMISE 無極

テアトル6,評価★★★
アジアの俳優が結集した作品という事であったが、その内容はどちらかというと無国籍なファンタジーものといったところか。もちろん、その映像や美術は見事なまでの中国様式なのだが。
予告から察するに、1人の女性にかけられた運命の束縛を2人の男達が解いていくものかと思ったが、実際のところは1人の女性を軸にしても、男達がそれぞれの思いを胸に突き進んでいく物語であった。
何より、各所での色の配置や、鳥や花のモチーフの使い方がすばらしい。ワイヤーアクションが中国映画的だと思われがちだが、この色彩感覚こそこの映画が中国映画である事の証なのであると思える。<以下核心メモ>
話の大筋としては悲恋ものとなるわけだが、最後の傾城と昆ろんの旅立ちは新たなる旅立ちと見るか、過ちからのやり直しとなるのかは、観る人間次第といったところか。
ただ、それぞれが生きる事、愛する事、謀をする事という実に人間らしい欲求に突き動かされていたので、感情移入はしやすいかと。ただ、満神が前半だけの登場だったので、後半も出てきて、もっと狂言回しとして動いても良かった気はするけど。
それにしても、早く疾走できるからといっても時間を超越できるのはどうかと。まぁ、それが昆ろんの物語を進める大きな要素になっていたのだけども。