UDON

テアトル1、評価★★★
観終わった率直な感想は、うどんを通しての親子の物語なんだなぁ、と。
うどんブームのエピソードが前半で終わってしまい、その後どうなるのかと思ったら、引き込まれるドラマで泣かされる。でも、その前半があまりにも浮ついた演出で、それが気になってしまうもので。夢オチのキャプテンウドンのくだりは、頑張りすぎ。そこで物語の流れが寸断されたのは否めない。キャプテンウドン自体は、物語のキーとして重要だったからいいのだけどね。
パンフレットの出演者とスタッフ紹介で、みんながうどんを持っているのが楽しそうでいいなぁ〜。<以下核心メモ>
うどんを通じての親子の会話が実に印象的な物語。その会話自体がちゃんとした形ではなく、死んでからの夢と、うどんを通じてのものという演出がいい。無愛想な父親の笑顔が実に印象的な絵になっていた。
ただ、前半のうどんブームの演出はやりすぎ、うどん巡礼者と称して、つまらないキャラを固定化したり、香川を感じさせない特別出演の面々といい、映画作り自体が祭りになっていたので、映画自体がどこかにいってしまった感が強くなるのがなんとも。それにキャプテンウドンの夢なのだが…。もちろん、キャプテンウドンが父親との会話を含めて、重要なキーになっているのだが。それでも、ラストにNYで流れるキャプテンウドンの映画はやりすぎだろう…。
それでも、ブームが去ったあとの松井製麺所の衰退と復活のくだりは、前半の要素も巧みに取り込んでいて素直に面白い。