ブラッド・ダイヤモンド

テアトル8、評価★★★
「ブラッドダイヤモンド(紛争ダイヤ)」とアフリカの現状を描いた作品だけに、パンフレットはやや説教臭い感じも強かった。作品もそうなのか…と、思ったけども予想以上にアクション性も高く、「いかにも」って感じの悪人も出てきたりと、娯楽性は高かったかと。
ディカプリオがダイヤの密売人を演じているのだが、そこはかとない胡散臭さを醸し出していていい感じだったな。ガンアクションも見所多かったしね。
物語は、掘り出されたピンクダイヤを巡っての各人の思いが交錯して…という感じなのだが、キャラに焦点が合っていて、複雑になりがちな物語をうまくまとめた感じ。まぁ、もう少し短くても良かった感もあるけどね。<以下核心メモ>
ディカプリオ演じる密売人と、ジェニファー・コネリー演じる記者との恋のくだりはやや強引だったか。そんな2人でも、躊躇い無く障害となる敵を撃ち殺したり、襲撃を受けた人達を冷静に撮り続けたりと、ある種の戦場に対する麻痺があるのが面白い。そこに人間性を取り戻すという流れもあるから、恋もその結果としては必要だったのかな。
あと、全体を引っ張る親子の話は素直に泣けた。そこまで、強くなれなかった父が息子をさらい、戦士としての洗脳をした相手をスコップで殴り殺す辺りでの感情の爆発を描いていたりと。
最後に、紛争ダイヤの取引の禁止という流れで終わるのだが、その為にはディカプリオの密売人は犠牲の一つの象徴として、死んでる必要があったのかな?