300

テアトル2、評価★★★
筋肉質の男達が画面一杯に溢れ、残酷描写が多い映画かと思っていたが、そういう描写はかなり抑えられていたかと。どちらかというと、その描写は男達の強さや、悲しさの表現に用いられていたわけで。それと併せて、エロティックさや卑しさも表現され、実に血の通った演出の多い映画だったかと。
どうにもならないものに立ち向かう男達のカッコよさ、それに尽きるかな?もちろん、それを絵画的に描いた画面のタッチも英雄譚に華を添えるわけだが。
それにしても、ファランクスで押し返す様は凄い!あと、血飛沫にこだわってるなぁ。<以下核心メモ>
結局、スパルタの300人の精鋭達は敗れるのだが、その心意気こそが後のギリシャの人たちの心の拠り所になったわけで。
少人数で戦う為に、狭い地形に追い込む作戦なのだが、戦闘はそんな空間が限定されている事を感じさせないダイナミックさで。リズム良く音楽に合わせ、ストップモーション交じりで見せる戦闘はただただカッコいい。そこに冷徹な意志も入っているわけで。
王妃が議会で演説し闘うくだりは原作には無いみたいだけど、ラストへの思いと繋がって違和感は無かった。まぁ、それが無かったらひたすら戦場だけで、単調なだけになっただろうし。
それにしても、兜を脱ぎ盾を捨てるという、降伏すると思わせる様な姿は、決めの槍投げを見せる為の戦士としての気迫というのは熱すぎる。それも掠めただけという結果であったとしても。