最高の人生の見つけ方

テアトル8、評価★★★★
ジャック・ニコルソンモーガン・フリーマンという名優2人がいるだけでも、画面の中に輝きがある様な映画。
バケットリスト(棺桶リスト)」に書かれた事を実現する事がメインかと思ったけど、そのきっかけとなる病室のやりとりが十分に描かれていたおかげで、エドワードとカーターの友情のきっかけとその強さが映画を通して十分描かれていたかと。
あと、リストの作成が思いつきだけではなく、大学時代の課題が下敷きになってるというのは面白い。その後の、会話の内容の方向性に通じるものでもあったわけだし。
脚本での要素の使い方が十分なので、観ていて納得できる流れだったか。涙と感という感じの映画だが、押し付ける感じではなく寸前で抑え、そして笑いも含ませる演出は好きだ。
「人生棄てたものではない」とも思わせるいい映画であった。<以下核心メモ>
冒頭でモーガン・フリーマンのモノローグで始まったから、エドワードが先に死んだのかと思ったら、カーターの方が先に死んでるとは。しかも、そのモノローグが被さるエベレストへの登頂がエドワードの遺骨を頂上に運ぶもので「荘厳な景色を見る」という答えになるという展開は素直に感動。
前半の「マスタングに乗る」「スカイダイビング」みたいに明確なものは形として見せるとして、「世界一の美女にキスをする」が離れていた娘の子へのキスだったり、「見ず知らずの人に親切にする」がカーターとの旅と友情だったりという流れは映画的だけど、優しさがにじみ出る演出か。そして、「泣くほど笑う」に繋がるのが、冒頭にエドワードの飲んでいたコーヒーの逸話に繋がるとは。
あと、秘書がユーモアも交えて見事すぎる。そんな秘書だから、カーターが死んだ事を伝える電話をエドワードに「出るべきです」と言ったのは重みがあった。