ナルニア国物語 カスピアン王子の角笛

テアトル6、評価★★★
ディズニー製作なので前作同様かと思ったけど、思ったよりは楽しめた。相変わらず、動物が良くしゃべるのは我慢できるのだが、鼠の騎士が前に立ちすぎるのはどうも…。
前作で大人になってから子供に戻ったという、矛盾やジレンマを感じないのは原作によるところなのか。特に、キャラとして立っているカスピアン王子との並びがあっただけに、比較してしまうところなのだが。でも、ロマンスはもっと描いてもよかったよな。
まぁ、今回の敵は明確に悪い人間なので、その軍勢の戦いぶりは面白い。投石器とか、ファランクスとか。
安心して観られるファンタジーとしてはいいのかねぇ〜。<以下核心メモ>
カスピアン王子とスーザンとのロマンスはもっと深く描くのかと思ったら、あまりにもアッサリだったので肩透かし。でも、そうすると最後の年齢差の話が甘くなるよなぁ、とは思うんだけど。
中盤の奇襲のくだりはちょっとタルかったか。ネコの口封じとか、小ネタはあったけど。
やはり、最大の盛り上がりはラストの決闘と戦闘か。地下構造を崩して、陥没させるというトリックはドキドキ感を解消させるにはいい演出か。その後の乱戦も見所多いか。
でも、アスランが出てくると騎兵隊モードで一気に形勢が逆転する、ってのは半ば判っていた事とはいえ、やりすぎ感に萎える。木の根っこが延びるってのはねぇ。


途中のピンチ時の精神的な駆け引きで、前作の白い魔女が出てきたのには驚いた。こういうポイント的な演出は、時間を超えていても、連作としての面白さを観る事ができる。


ラストで、テルマールの人が移住する先がイギリスになるとは驚き。物語の親近感としては有効だと思う。
あと、兄弟の上2人が年齢のせいで、もうナルニアにはいけないというのは、ファンタジー世界の構成としては妥当だけど、いい流れ。そういう事を踏まえると、次作も観てみたい気はする。