トロピック・サンダー 史上最低の作戦

フォーラム1、評価★★★★
ベン・ステイラーが主演,監督し、さらにジャック・ブラックとロバート・ダウニーJrが主役を張るコメディ映画。それぞれの役者バカが成り行きで、実際の戦闘に小道具で戦う・・・というのがプロットになるのだが、作品としては映画への愛情、と言うより演技者というものへの描きこみが素晴らしい映画であった。
もちろん、冒頭にある映画のシーンは「まだ、ちゃんと作られている映像」という段階でありのだが、その表現は近年の戦争映画に負けないくらいのクオリティで。もちろん、血の量や、噴出す内臓なんかにコメディとしての誇張表現はあるわけだが。
どちらかというと、上品とは言えないコメディ映画の部類には入るが、映画が好きな人には十分楽しめる映画に仕上がっていたと思える。
ただ、冒頭にダミーの広告と予告が入っていただけに、配給会社が作った邦題のタイトル表示はちょっとジャマだったかと。<以下核心メモ>
役者たちが放り込まれたのは、戦場では無くて麻薬組織がいる土地という事で納得。
その組織が、ダグの過去の作品を皆で愛してるというのが。さらに、その役について「完璧に演じてしまった為にオスカーに見向きもされなかった」という、ラザラスの評価が面白い。
そして、最後には劇中の映画がオスカーを取るというのも、オチとしては面白かったかと。ドタバタでありながらも、 映画愛に溢れたエンディングとして。
トム・クルーズがメイクをして出演してる・・・と聞いていたが、プロデューサーであれだけ堂々と出てるとは。あれだけ汚い言葉を言わせた、ベン・ステイラーは見事だ。さらに、ダグの親友を演じたマシュー・マコノヒーの弾けっぷりも見事。最後に出てきて、ヘリに撃たれたロケット弾を防ぐ活躍もあったり。
さらに、冒頭のニセ予告にトビー・マグワイヤ、受賞式にジョン・ボイト等々と、ベン・ステイラーらしいカメオもたくさんで楽しめるかと。