用心棒

ちゃんと見た事が無かったのでレンタル。
とある宿場町で対立する2つのやくざの間に立った用心棒となる男が・・・という映画なのだが、その2つのやくざを翻弄する三船敏郎演じる桑畑三十郎の機転と正義感が心地よい映画。その飄々たる演技の様な雰囲気が全体に漂うのだが、決めるときには決める刀の様な演出が冴える。
映画全体の柔らかさを表現する番屋,棺桶屋,居酒屋のそれぞれのキャラクターがいい味と共に、物語の流れを作っていた。特に居酒屋の東野英治郎は印象的。
殆どが宿場町の中という舞台で映画が進むのだが、そのセットが見事。その町並みを有効に生かした演出で、画面の手前だけでなくその後にあるものの動きまでも、細やかに描かれているのには感心するばかりで。
今の映画に慣れた身にはややおとなしい感じもするが、役者とストーリーを素直に楽しめる映画であったかと。
用心棒<普及版> [DVD]