天使と悪魔

テアトル3、評価★★★★
ダ・ヴィンチ・コード」に続いてダン・ブラウン原作の映画化。原作は未読。
ヴァチカンを舞台にし、更に教皇の交替劇を絡めるという展開で、正に大掛かり。ヴァチカンやその周辺となるローマでの撮影もあり、その風景は見所十分。
もちろん、その舞台や教会という側面からキリスト教への関連もあるのだが、それは要素としての関わりが強く、それ以上に反物質の爆発への時間要素も絡み、スリリングなサスペンスとして前作よりは素直に楽しめたと思う。やや、展開の為の演出が目立った様な気がするけど、自分的には判り易さに繋がったのでよかったか。
まぁ、爆発物のありかを探すのに市内各所の電源を切るのはいいけど、重要な古書を保管し気密も管理してる施設が、それと同時に電源が切れるというのはお粗末な気がするけど・・・。
前作に続いてのリアルっぽいけど荒唐無稽なサスペンスドラマとして、2時間18分という時間も丁度良く、素直に楽しめた1本だった。<以下核心メモ>
物語冒頭からイルミナティが犯人とされていたのだが、ラストにてユアン演じるカメルレンゴがその黒幕であった展開は面白い。その前に、ヘリで反物質のカプセルを空中に逃がしヴァチカンにいた人々を救った行動と対にして考える事になるわけで。彼のその2つの行動こそが「天使と悪魔」なのだろう。もっとも、教会の為にとった事としてどちらも自身には正当化してる事なんだろうけど。
反物質の盗難から、4人の枢機卿の殺害まで行った男の雇い主はカメルレンゴだったんだろうけど、その依頼というのがいまひとつしっくりこなかった様な。最後にクルマを爆破されて殺されたという意図も明確でなかった様な。