宇宙戦艦ヤマト 復活篇

フォーラム2、評価★★★
新生したヤマトの劇場版。設定は、劇中にもシーンが登場する事もあり「完結編」から続く物語。
観た限りでは「やはり西崎義展のヤマト」だなぁ、と。以前のシリーズは殆ど見ていないので比較はできないが、ヤマトを通じて地球環境を訴えるあたりに、その雰囲気が。ヤマトらしい設定の強引さや、主要キャラを動かす為のご都合的なところがあったとしても、映画のテンポとしては損なわれていないので許容範囲とは思える。
メカデザインは小林誠。なんでも副監督もやってるとかで。CGで描かれたヤマトは船体がずっしりして素直にカッコいい。発進のシーンはTHE ALFEEがカバーしたあの主題歌に乗せて見せるもので満足。それにしても、今回のヤマトは安心して見られるくらい強いのねw
気になっていた濃いキャラの正体は湖川友謙によるものという事で納得。それを踏まえると、実にいい作画であったとは思う。なお、パンフに湖川描下ろしのキャラ集合のイラストがあるのだが、これはらしくて滅茶苦茶カッコイイ!
ちょっとばかり怖いもの見たさの感はあったけど、蓋を開けてみれば面白い映画に仕上がっていてよかったなぁ、と。<以下核心メモ>
ブラックホールに地球が飲み込まれるのを・・・という事で地球人の移民の護衛をするのが今回の旅の目的であるのだが、結局そのブラックホールは人為的なもので、それを潰す事で地球は助かるという展開はヤマトらしいか。その敵の正体がエネルギー体の様なものというのはつかみ所が無い感じもしたが、それ故に今後の続編を作る為の布石として有効に働くか。更に、冒頭で行方不明になった古代雪がこの映画では結局再登場しなかった事もあるし。しかし、何故に雪は指令席に裸に包帯を巻いた様な格好でいたのかね??
前半の移民船団や、共闘するアマール軍の将軍や、ヤマトに共鳴したエトス軍の提督、そしてシナノに乗った大村、とみんなカミカゼを敢行し玉砕するのはなんか泣けてくる。そして、ヤマトもブラックホールを潰す為に6連発の波動砲を集約して1発を撃つ為に突撃・・・となるのだが、殆ど無傷で終わるのはなんとも。それでも、下部の第三艦橋が壊れるのはお約束・・・と思いきやここに最も重要な電算室を持ってくるとは演出としても首を傾げるばかり。