第9地区

テアトル8、評価★★★★
作品の内容はある程度聞いてはいたけど、噂通り面白い映画で。
インタビュー画像を用いてのドキュメンタリータッチだけで進むと思いきや、途中途中に映画的な映像が・・・と思ったら物語が進む感じで。ライフルの前面から移動を捉える映像が印象的だったな。
そんな映像で綴られる物語は、意外性の続くもので先の展開が見えないものでドキドキして観られた。まぁ、結末は冒頭で語られるのと相違無く淡々と描かれるものだったけど。
エイリアンと人間の絡むドラマとしても、バイオレンス溢れるアクションとしても楽しめた。まぁ、エイリアンのデザインに嫌悪感が出てしまう・・・というのは、映画のテーマからして成功なんだろうね。<以下核心メモ>
主人公が何か黒い液体を浴びてエイリンに変身・・・というのは聞いていたけど、その黒い液体が宇宙船を動かす為に必要なものだったたとは実に映画的。それを取り返すために潜入のくだりがあったりと、映画のトリックとしてもなかなかいい働きをしていたと思う。
宇宙船といえば、野蛮な・・・という印象のエイリアンの割には、実はインターフェイスなんかに高度な技術力を感じさせるのが。銃器は当然として、パワードスーツも出てきたりと武器のレベルも高いわけで。まぁ、巨大宇宙船で旅してきた事自体地球よりも技術レベルは上なんだけどね。
ラストは主人公が完全にエイリアン化した事を示唆して終わるのだけど、エイリアン達は地球に多数残り続けてる・・・というテロップで〆る最後は、ノンフィクションっぽくてニヤリと。そんな、いい終わり方だっただけに、パンフレットに"制作に興味がある・・・"とあった「第10地区」は止めてほしいものだと。