劇場版TRICK 霊能者バトルロイヤル

テアトル1、評価★★★★
今更の「TRICK」映画化・・・と思ったら、10周年で"トリック大感謝祭"と銘打ってる様で。
で、悔しい事に相変わらずの面白さだから困るのよ。おなじみのネタを含めての小ネタの見せ方は勿論なんだけど、サスペンスとしての要素も満載。佐藤健夏帆の時代遅れなファションも相俟って横溝正史か・・・って感じの場面もあって映画としての展開は素直に面白い。ファッションと言えば、やっぱりインチキ霊能力者の格好の可笑しさは相変わらずの見所。更に、戸田恵子演じる天海のとりまきが踊る時の"ペイズリー"はインパクト大ww
そんな個性的なキャラの中で、敵として位置するのが松平健演じる鈴木。この、落ち着いた声のトーンは滅茶苦茶に見える物語に重みを付けて、映画として成り立つのに役立っていたかと。勿論、ちなんでの将軍様関連のネタが散りばめられているのだが。
これを観ると、やはり堤幸彦は先の「二十世紀少年」が例外で、こういう撮り方をする人なんだよなぁ〜と安心するわけで。*1
それにしても、パンフレットは酷いねw「こどもトリック」というコーナーで"貧乳"や"巨根"の解説入れてるwwしかも、カバー付きのパンフレットだし。<以下核心メモ>
"インチキ霊能力者を暴く為に上田が・・・"という導入だったのだが、最大の霊能力者と思われた鈴木も同様に科学を使って奇跡を見せるという立ち位置が面白い。その鈴木が仕掛けた火の檻を奈緒子がどう切り抜けるか・・・と思ったら、ちゃんと仕掛けを使って内側から火を燃やして延焼を止める、というものだったので安心。前作同様に、母親の里美がケリをつけたらどうしよう・・・とハラハラしてたので。
そして、翔平が行った棺桶脱出のトリックが、実は中に入った娘は双子で・・・というくだりで一気にサスペンスとしての盛り上がりを迎えるのだが、そのシーンは演技も撮り方も素晴らしい。笑いだけでない、ドラマ性を感じさせるシーンとして。

*1:そういう意味では、次の「BECK」が堤色をどれだけ出すのか興味はあるけど