バイオハザードIV アフターライフ

テアトル1、評価★★★
実写映画版「バイオハザード」の4作目。実にシリーズ途中な作りの構成には苦笑するしかないけど、脚本内容よりもテンポで見せる演出は気楽に観るには十分。
3Dでの上映を念頭に入れての作品だけに、意識した演出は判るのだけど、ねちっこいスローモーションと、判りやすい音楽の切り替えはやりすぎなんじゃないか、とも。
冒頭は渋谷でTウィルス感染のシークエンスから始まり、一転してその地下にあるアンブレラ社での攻防戦になるというものであるが、日本を使いたかった・・・という無理矢理感が無いわけでは無い。まぁ、手裏剣とか忍者刀の説明はつくからいいけど。それにしても、ここの演出は日本のアニメ・・・というか押井作品を彷彿させる箇所もあったのは気のせいかね?
物語はアリスの仲間探しという側面が強くなるのだが、IIIで目立った活躍も無かったクレアの活躍と色気が後半に向けての面白いところか。兄であるクリスのマッシブさとのコントラストも効果的で。
なんだかんだ言っても、監督は久々のポール・W・S・アンダーソン。手放しでは褒められないけど、期待通りの作品に仕上げているので、判っている人には満足な一本のハズ。<以下核心メモ>
今回の物語で要素となるのが、アルカディアと呼ばれる安全な場所・・・のはずだけど、それはタンカーの事で、しかもアンブレラ社の研究設備というのはお約束な展開。ラジオ放送との兼ね合いが曖昧だったけど、内部の描き方は面白い。
ただ、今回の敵であるウェスカーは圧倒的な強さを見せるわけでもなく、逃げて脱出したはいいがタンカーを爆発させる為の爆薬を積まれての爆死・・・という締りの無さは、ちょっと消化不良。
もっとも、ラストシークエンスとしてタンカーを取り囲むヘリの一団・・・それを仕切るのが胸に謎の装置を付けたジル・バレンタインだというのだから、あからさまに続編があるもののラストとしては妥当なのかもしれない。しかし、ジル役のシエンナ・ギロリーが出てるのは知ってたけど、ラストだけに登場とはねww確かに、謎の装置は謎のままだったから次回に持越しね。
あと、主演級3人以外は刑務所からの脱出はできなかったのか・・・と思わせておいて、ルーサーが生きていたところは好きだ。