十三人の刺客

未見の作品としてレンタル。リメイク品の予習として見る。
モノクロで描く時代劇。ナレーションで綴る物語には、そのモノクロの世界が緊迫感を与えていたかと。そこに、添えられるのは伊福部昭の音楽だけども、正に添えるというにふさわしく、怪獣ものとは違う緊張感を持った劇伴で。
冒頭のいきさつから中盤の参勤交代出発までが長いと思ったけど、そこからはかけひきの面白さも含めて一気に進む感じ。2時間ちょっとという尺も丁度いいかもしれない。
この映画の見せ場は、時代劇で最も長いといわれた戦闘シーン。宿場町を要塞に仕立てての戦闘は混戦模様で、手持ちカメラ等で捉えている画は面白い。ただ、製作年から考えても刀の扱いや殺陣がまとまって無い様な・・・と思ったら、平和で刀を振るう事の無い江戸時代の侍の姿を描くためにそういう撮り方をしたそうな。
13人全てに個性をつけて迫る様な演出ではなかったけど、男達の意地と生き様を描く物語としては楽しめたか。
十三人の刺客 [DVD]