男たちの挽歌

テアトル8、評価★★★☆
同名映画のリメイク作品。英題も「A BETTER TOMORROW」と同じであり、ジョン・ウー御大の名が製作総指揮に。
そんなわけで、ストーリーラインはオリジナルとほぼ同じ。ただ、韓国映画である事から、南北問題も取り入れて背景にある重さは増したか。そして、その重さ故に救いの無い物語に繋がるのが大きな違いか。
そんな終盤の重さはさておき、"挽歌"としての記号が盛り込められているので、見ている間はニヤニヤしっぱなし。悪夢にうなされ起きる導入から、ベレッタF92の活躍・・・そして2丁撃ちとくれば、観ていても安心できる。更に、ヒョクとヨンチュンの会うシーンでは、オリナルからの音楽を使用したりとか。
韓流の流れで、やや線の細い役者が多いかと思えたけど、観ているうちに馴染んだからいいのかね。
ともかく、視点の違いからオリジナル超え・・・とはならなくても、同様に男気が感じられるいい映画ではあった。<以下核心メモ>
この映画のラストでは、マークにあたるヨンチュンの死は流れとして判っていたとしても、兄のヒョクと、弟のチョルまで死ぬ事になるとは。しかも、弟のチョルはテミンを射殺した後に、自決を示唆するシーンで終わっており救いが無い感じも。
英題の意味を考えると、生きてこそ・・・という感じもあるのだけども、それが今回の演出の意図なら仕方が無い。
今回の映画では贋札ではなくて武器ブローカーへと役の変更が。そして、クライマックスでヨンチュンが奪って、取引の材料にしようとするのが帳簿というのは、変更としてはうまいかな?
あと、タクシーのくだりが無くなって、出所後の職業が運転代行で、集まる場所が食堂という変更が。この食堂で、韓国らしい食事のシーンが出るのけども、いい画になっていたと思える。