X-MEN ファースト・ジェネレーション

フォーラム3、評価★★★★☆
X-MENシリーズの起源を語る物語。だいぶ前から情報を仕入れていた原題の"X-MEN:FIRST CLASS"のほうが馴染みがあるので、邦題はピンとこない。でも、原作の絡みからすると色々ある様で。
地味な物語になると思いきや、アメリカというか世界の大事件・・・キューバ危機に絡めて進む物語は雄大で激しく見所十分。でも、大きさだけではなくて、ミュータントが揃う初期という事で、若者が集う楽しさや無邪気さも併せ持ってるのが素敵。
何せ、チャールズ・エグゼビアですら、生意気なところも有って、更にナンパまでしてしまうんだからw
もう一方の主役たるエリック・レーンシャーも明確に人を憎む意思を持ちながら、優しさも内包している・・・という描写で、過去作品でもあったチャールズとの不思議な友情にも納得できる展開か。
ともかく、過去のX-MEN作品が好きなので満足といった感じ。むしろ、ウルヴァリンに引っ張られた先の作品よりは、ミュータントというものが明確に描かれていたと思うのよ。<以下核心メモ>
キューバ危機にあたって第三次世界大戦が勃発しない事、そしてX-MEN的にはチャールズとエリックが袂を分かつ事・・・は明確になっているのだが、その過程が明確に描かれるわけで。
ソ連兵を操って貨物船をミサイルで沈めたはいいけども、ミュータントに恐れをなした米ソがミサイルと砲弾を一斉射、それをエリックが力で抑える・・・という展開はすぐに想像できるものだけども、押し返したミサイルが数度に渡って墜落していくのはスリリング。その中にもエリックを身を挺して止めようとするチャールズ、そして遂にはCIAのモイラが撃った銃弾をエリックがはじいたのがチャールズに当たって下半身が不自由に・・・という事で車イスを使うことまでの流れにまで繋がる密度感。チャールズを案ずる事で、最後のミサイル群が堕ちて行く様は少し悲しげ。
それにしても、ビーストのハンクが青くない!と思ったら、ミスティークの血液から作った薬で青くなってしまうとは。