ツリー・オブ・ライフ

テアトル2、評価★★★
テレンス・マリック監督の最新作。冒頭の映像からそれと判るもので、独特の寄り方で且つ光の表現が美しい。こういう映像を見ると、3D映画には表現できないものはあるなぁー、と思うわけで。
物語は、'50年代の家族の物語で、現在からの息子の回顧もあるもの…という知識で観たのだけど、いわゆる映画の定石に乗っていない流れなので、落とし所が見えずに難儀した感もあるので星を減らしたところ。…とは言っても、むしろ自分の観方が誤っていた様だが…。
まぁ、親と子のその関わりから生まれる歪さというか業というか、そして生命の力なんかは伝わる映画だった。流れを踏まえたところで、再度観たい映画ではあるなぁー。
しかし、長男誕生までに宇宙の神秘から生命の進化までを見せるのだけど、そこでは意図が見えずに辛かったなw<以下核心メモ>
父親に押さえ込まれ厳しく躾けられていたのが、その根底には父親の音楽家への夢の断念と、その後の仕事でも実は成功していなかったものを、子供達に出来なかった事を託そうとする歪さがあった、というもので。
長男自身も、大人になり成功はしたのだけども、若くして死んだ弟への想いというもので悩む事に。その、弟へは自分よりも可愛がられたと思った妬みから、いじめをしていたという事実も胸に残っていたのだろう、と。
ラストで、大人になった長男がどこか(死者の世界?)で、昔の自分と…そして当時の父親達と並んで歩くところで幕となるのだが、その意図が読みきれていないのがホントのところ。