テアトル8、評価★★★☆
年末恒例の仮面ライダー映画。2作品を繋げる"MOVIE大戦方式"での上映。それぞれのエピソードも面白く、合わさった物語もいいのだけど、正面からのクロスオーバー作品で観たかった、と言っても仕方が無い。
宇宙から飛来した隕石を発端とした出来事で紡がれた物語で、その噛み合い方は悪くなかった。そして、今回は功夫をメインに据えた様な動きやプロレス的な技、ワイヤーを駆使したりしたアクションでヒーローものとして素直に楽しめる要素は多かった。そして、何より女優陣のキレのあるアクション…しかもスカートでキレイな脚を見せるものとなれば、目を奪われずにはいられない。
ただ、クライマックスのバトルが等身大キャラなのにCG大戦争になってたのは実に残念。スピード感があったとしても、妙に白けるのね…。
・オーズパート
隕石で空いた時空の歪みから来たライダーが…というもので、そのライダーがメダルに取り込まれていたのを、TVシリーズで紫のメダルに取り込まれた映司が救おうとする展開。TVから引用された映像も多くて、正当な続編といった感じ。
復活したアンクとの絡みも含めて、オーズの良さを凝縮した感じで素直に楽しめた。
この中でやはり特筆すべきなのは、仮面ライダーアクアのジェットスキーでのアクション。スーツ着てジェットスキーに乗るだけでなく、横ロールだけでなく縦の回転も行ってしまっていて、スーツアクターの技にただただ拍手するばかり。
・フォーゼパート
空から来た少女と弦太郎の恋の物語。終始、その想いに軸があったので物語としては安心して見られる。
ただ、TV本編でも都市伝説として挙がってはいた仮面ライダーが文化祭の出し物なのか、とか根本的なところに疑問が出てしまうのだけども。
まぁ、それを差し引いても撫子を演じた真野恵里菜の可愛さが勝るのだが。その後の展開にも関係する表情も含めて。
・MOVIE大戦
序盤でW,オーズ,フォーゼになる者たちが集まるシーンがあるのだが、この短いシーンの会話はヒーロー達が集まった状況として熱くなるもの。そして、翔太郎が映司に過去にチョイ役での競演のセリフを引用して話すなんてズルい!!まぁ、変身後のライダーが揃った時はWのカッコ良さが際立っただけというかー。
序盤からチョコチョコと出ていた7人ライダーが揃って登場。でも、正直なところ7人ライダーがいなくても物語は成り立つものだったんだよね。
まぁ、このパートはストーリーはほぼ無きに等しく素直にアクションを楽しめたのでヨシとする。<以下核心メモ>
アンクがどうやって復活したのか?という最大の疑問は"復活していた未来から来た"というもの。｢なんだその設定｣と言ってしまいそうな展開だけど、映司の未来でアンクを復活できる事を信じる台詞と、その言葉を信じる比奈の笑顔を引き出せただけで、オーズのストーリーとしては満足。
撫子も同様に未来から来たもの?と思ったけど、隕石と共に来た宇宙からのエネルギー生命体が擬態化したもので。そんなわけで、仮面ライダー撫子も変身するけど擬態という事で。それでも、カンナギにスイッチにエネルギーとして閉じ込められながらも、ロケットスイッチS1を残すのは商売的且つ都合のいい展開だけども悪くない。
撫子がSOLとしてスイッチに納められ、それに涙する弦太郎の為、泣く時間を作る為に戦う仮面ライダー部の面々が凛々しいのだが、そんな中｢戦えないけど、(涙を拭く)ハンカチなら貸せます｣と言ったジェイクにちょっとホロリとした。
最後の敵は超銀河王。スカイライダーの映画版に登場した銀河王からの引用かと思うけど、｢それなら8人ライダーで…｣と思っていたけど、7人ライダーがカンナギの力でスイッチとメダルにされてしまい、オーズとフォーゼの力で復活するくだりを見て納得。メダルの3スロットと、スイッチの4スロットを復活に使うから7人だったのか…と。
