ジャガーノート

未見の作品としてレンタル。
ジャガーノートを名乗る犯人によって爆弾の仕掛けられた客船で…という物語で、ひとまずは爆弾解体をするファロンを演じたリチャード・ハリスが主演なんだけど、どちらかというと全体を見るような作品で、誰に感情移入をするという感じでもない。
会場の客船内での爆弾との対峙と、陸上での班員探しという筋が並行して進む様な感じだけど、終盤ではそれらが無線(電話?)を通じて爆弾の情報を共有してという展開は緊迫感がある。勿論、爆弾を解体するという作業の緊迫感の表し方はいい。ネジ一つ回す時のスリシングさと言ったら。
そんな爆弾と犯人に直接対する人たちとは対象に、1200人の観客と乗員が描かれるのだが、こちらも爆弾の存在を知ってから、どう振舞っていいのか戸惑う様も緊迫感を盛り上げる。でも、無理矢理開かれた仮装パーティーで、手を取り合ってダンスをする様には人の強さの様なものも。
ハッピーエンドで落ち着くのかと思えば、そこまでには海に降下した爆弾処理チームを拾い上げるためにボートで出た客船のクルーが溺れたり、その処理チームメンバーの一人が海から客船にはしごで登る途中に力尽きたりと、結構クールな視点で人の儚さを描いているのだが、それは1200人の客に対して宇宙から見ればチリのようなもの…というファロンの言葉にも通じるのかもしれない。
爆弾解体で「赤のコード?青のコード?」という選択があり、「やっぱり定番ネタは使うんだなー」と見ていたが、実際にはこの映画がその定番の元ネタだった様で。
しかし、このDVDに収録された映像は上下に黒枠があって少し小さい画面になっていたのは残念。特典の予告編はフルサイズになったのは何故だろう?
ジャガーノート [DVD]