クライマーズ・ハイ(前編)

未見の作品としてレンタル。
同名小説を、NHKがテレビドラマとして製作したもの。そんなわけで、扱っている事故当時のNHKのニュース映像が多数使用されるのがインパクトが大きい。更に、2005年の慰霊登山の映像まで使われるとは驚き。
主人公の悠木を演じるのが佐藤浩市。現在の60歳の姿から画面に映るのだが、その際の腹回りの太さが妙に印象的。その分、1985年での姿がスラリとして働き盛りの男に見えるわけで。
原作の小説は未読なので、堤真一主演の映画版と比較してしまうのは仕方が無い事ではあるが、悠木と純に合わせ、山仲間である安西とその息子の燐太郎という、うまくいかない父子の物語がクローズアップされているなぁ、と。その優しくも不器用な父親を演じるには佐藤浩市はハマリ役だよな、と。
あと、テレビドラマなのにクレーン等の撮影に拘っているのが印象深い。もちろん、ビデオカメラ故の暗いところでの粒子の粗さや、クローズアップなどでの映像の質の違いも気にならないわけでもないが、これは仕方が無い。
前編は現場から降りた佐山の現場雑感のくだりと、社会部長の等々力との焼肉屋での口論(映画では料亭だったところ)までで区切り。後編の、悠木が為すべき事を再度見つけ出すところがどう描かれるのか期待。
クライマーズ・ハイ [DVD]