デリンジャー

未見の作品としてレンタル。
パブリック・エネミーズ」にも描かれた銀行強盗、ジョン・デリンジャーの物語。
史実に沿っての話であり、デリンジャー一味とFBIのパービスとの駆け引きが軸に。そこに、恋人であるビリーとの関係をのどかな風景も交えて描くというもの。逮捕された時に検事の肩に腕を乗せて写真を撮ったり、最後の赤いドレスの女等の、逸話も盛り込んで。
脇を固める一味のメンバーも個性的なキャラクターが多い。が、出入りが激しいので、正直なところあまり整理できなかったかw
劇中に何度も出てくる銃撃戦は、1973年という製作された年もあって、アメリカン・ニューシネマ的な暴力が全編に見えるもの。トンプソンやショットガンの乱射は「これでもか!」というくらいの火薬量。そして、血の量も同時期の映画に比しても多い様に思えたのだが。
デリンジャーという男を追いながら、アメリカの一時代を描いた映画として面白いものだったとは思う。エンドクレジット後に、フーバー長官の言葉として「こんな犯罪者を称えた物語はけしからん」というセリフが入っていたけど、そんな物語だから惹かれるものがあるのだろう、と。しかし、この最後の言葉は劇場公開時も入っていたのかな?
監督はジョン・ミリアスだったけど、これが初監督作品だったのか。「パブリック〜」がマイケル・マン監督である事を踏まえての、両者の比較も面白いかもしれないな。
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