(500)日のサマー

未見の作品としてレンタル。
アメイジングスパイダーマン」のマーク・ウェブ監督作品として見てみた。てっきりラブストーリーかと思っていたのだが、実は違うというもの。冒頭でナレーションが「これは恋愛映画ではない」と言っていて、まさかと思ったのだが、終わってみると納得。どちらかというとラブコメディー?
タイトルの通り、500日間の物語であるのだけど、1日目に主人公のトムが同じ職場で社長のアシスタントとしてやってきたサマーに"一目惚れ"するところから物語が始まるわけで。そして、そのサマーが恋や愛を信じない女…という事で、仲良くなるまでに波乱、そしてその期間の後半への波乱へと続くもの。この期間の描き方を、時系列に並べるのではなく、時間を前後させ紡がれるので見ている側としては、波乱の過程を予感しながらもハッピーエンドになるのじゃないかと期待を抱かせる親密ぶりを見ているので、ドキドキ感を味わいながら見続ける事になるわけで。
そんな流れを経ながらも、サマーは偶然で会った男と結ばれ、トムは偶然や愛を信じられずにグリーティングカードの会社をやめるという決断に至るのだが、そんな風に考えが動く過程を可笑しくも丁寧に描いているのが、この映画の面白いところ。この結末を知ったうえで、改めて見ると面白いのかもしれない。
そんな風に偶然は信じないと言いながら、500日目に同じ会社を面接をしにきた女性に声をかけるということで、まだ"偶然"を信じているじゃないか、という風な流れとなるのは実に共感できる。否定しても素敵な偶然があるんじゃないか…という儚い期待に。しかし、その女性の名がオータムっていうのはいい締めくくりで、大笑いした。
(500)日のサマー [DVD]