アイアン・スカイ

未見の作品としてレンタル。BDでの視聴。
月からナチスが攻めてくる…という内容は聞いていたけど、想像以上にそのまんまナチスだったというか、月の裏側に逃げて地球の帰還を望んでいるというもの。そこにアメリカの大統領によって月面探索に行った黒人のモデルが捕まって…という展開になるのだが、そこに描かれるナチスの機械が大掛かりで、コンピューターも全く小型化がされていないという、前時代的な雰囲気でバカバカしさ満載。
と、思いきや地球に下りられる円盤を持っていたり、地球侵攻の飛行船型の空母を持っていたりと、実は技術力は高いんじゃないかと思わせるもの。まぁ、元々月に行ったんだから当然か、とwそれに対する地球側もアメリカの宇宙船を始め、各国がそれぞれに宇宙船を持っていたりで、宇宙空間の戦闘が滅茶苦茶で面白い。何より、双方の宇宙船のカッコよさが際立っている。飛行船の脇から円盤が離陸したり、アメリカの船に詰まれた砲台のアームの可動とか見所が多すぎ。
そんな感じで笑いながら見てはいたけど、ナチスの教育等の怖さや、地球側各国の利権による醜い争いとかが痛烈に描かれているところもあり、胸が痛くなるところも。ラストに映る地球で、僅かに各国のミサイルによる応酬が描かれるのがなんとも切ない。だからこそ、破壊されても残った月の講堂でのキスシーンが効くのだろうな。
ヒロインのレテーナ・リヒターを演じたユリア・ディーツェ、序盤のナチス的な固さを持った美しさから、中盤の選挙運動での女らしさを前面に出した姿、そして終盤での美しくも少女らしい可愛らしさをもった姿と、実に素敵に美しさを見せてくれていたのが印象的。
特典映像に含まれてた予告、これはナレーションがまたいいものなのね。
アイアン・スカイ(Blu-ray Disc)