VOLKS ORIENT HERO SERIES レビア・マーベリック

「劇場版サイレントメビウス」が公開された当時に、ボークスからリリースされたガレージキット。スケールとしては、1/8サイズ。原型は片寄義秀さんで、同じタイミングでAMPメンバー全員がリリースされていたという。
当時の購入品ではなく、練習の意味もあって模型屋の特価品を夏頃に購入してきたもの。


まずは完成状態で。
・前

・後

・アップ



劇場版のタイミングなので、制服は勿論そのデザインで。出渕さんデザインの衣装というのは立体にすると映えるなぁ、と作りながら思ったりも。色味も劇中の色では無く、手持ちのムック本を参考に黒っぽく振ったけども、出渕デザインならそのほうがらしいかなぁ、という気分もあったわけで。
20年も前のキットになるので、瞳やエンブレムのデカールがある筈も無く、手描きでの再現。まぁ、それが製作の中でも楽しみではあるのだけども。
レビアにしてはブラスターを抜いてグラビトンを腰に備えてという珍しいイメージとなるのだけど、左手のポーズが半端すぎる。かといって、ここを直すと完成しない気がしたのでそのままで作った。
そういえば、このキットではもみあげ用として0.8mm径の真鍮線が入っており「その先端を尖らせて使ってね」とあったのだけど、金属をそこまで加工する技術も根性も無いので、プラ棒から加工して付けた。


製作にあたって、練習という意味もあったので色々試した事も。
今までキャストキットの離型剤洗浄は"台所洗剤+クリームクレンザー"で行っていたのだけど、このキットに合わせてファインモールドの「ご機嫌クリーナー」を購入して試してみた。その結果でキット表面が変にベタついて「これはダメだ…」と思ったのだが、キャスト自体が経年変化か素材の特性か溶剤が付いただけでベタつく感じがあったので、結局評価には至らず。結局、クリーナーの後にいつもの方法で洗浄する始末。

ファインモールド ご機嫌クリーナー (ハンディスプレータイプ)

ファインモールド ご機嫌クリーナー (ハンディスプレータイプ)

パーティングラインの段差埋めには、WAVEの黒い瞬着を使用。確かにこれは硬化までの時間が長くはないし、切削性もいいので使いやすい。それだけで表面がキレイに仕上がるわけではないけど、キャストキットの処理をはじめ色々と重宝しそう。今まで価格で躊躇していたけど、思った以上に長く使えそうという事もポイントか。
ウェーブ 黒い瞬間接着剤 (高粘度タイプ)

ウェーブ 黒い瞬間接着剤 (高粘度タイプ)

パーツ間接合の軸打ちは2mmの真鍮線、調整用としてタミヤのエポパテという毎度の構成。今回は左腕の軸打ちでパテでの調整をせずに済むという奇跡も。

パーツ数が抑えられているので、ひたすらマスキングで対応するという。隅のマスキングの精度がいまひとつで泣きながら修正するという事もあったり。このキットの前の作業から使い始めたけど、広く覆うために食品用ラップを使うと便利なのね。

今回の失敗というか教訓。縁の黄色部分を紺の上からエナメルの黄色で塗ったのだけど、塗料のノリも発色もいまひとつだったので、一度うすめ液で全部落とす事に。ただ、いくらラッカーの上のエナメルといっても、溶剤は下地に少しダメ−ジは与えるわけだし、落とした色がいらないところに付いてしまったりという事も。
結局、ラッカーの白で下地を作ってアクリルの色を乗せるという手順で決着。ある程度の面積になると、乾燥時間も大事な要素になるなぁ、と今更に。

瞳とかは、ムック本がしっかりあるので設定やカラー図版を参考に仕上げる。こういう資料だと、ハイライトの入れ方についての作画指示もあって、大いに参考になる。まぁ、これだけ頑張って仕上げたものが、髪の毛を塗る際にマスキングゾルで左目の睫毛とシャドウ部分が持っていかれちゃうんだものなぁ…そうやって、マスキング素材の特性やエナメル塗装+ラッカークリアコートを過信してはいけないという事を知るわけで…。


他に今回のベースは、買ってきたデコパージュにオイルステインで染めるという作業を。オイルステイン自体の存在はかなり前に知ってはいたけど、初めて使ってみる。
ただ、使ってみたといっても説明書にある手順通りに塗り重ねるのは時間がかかるので、今回は2回塗りにクリアスプレーでコートするというお手軽作業で。次の機会には余裕をもって、もっと塗り重ねてみよう。

最後の組み立てで塗装の厚みで生じたトラブルをなんとかしつつ完成に至る。


練習とはいえ、好きなキャラクターのフィギュアを作っていくのは楽しかったですよ。