1/48 38(t)戦車B/C型 -ガルパン 大洗女子(カメさんチーム)仕様で作る


先日、タミヤから新製品として"38(t)戦車E/F型"が登場。「ガールズ&パンツァー」への登場車両が新たにリリ−スされるのは嬉しいという事で、早速の購入。

但し、劇中に登場する大洗女子が使用した車両は"38(t)B/C型"という事で、異なる場所も多いので、そこを踏まえての工作開始。今回も、公式戦車ガイドブックの「アハトゥンク・ガールズ&パンツァー」とにらめっこしながらの作業に。


ここからは、作業箇所を箇条書きで。
フェンダーのリブモールドの削り落とし
CGを参考に、ステップの上にある3本のリブ状のモールドを削り落とし。合わせて、装備品を付けない箇所の取り付け穴を塞いでおいた。面倒な作業だけど、これをやっておかないと色々整合性がとれなくなるので。
・運転席正面の装甲を改修
ここが一番大きな改修。後期型は、防御力強化と生産性工場の為に真っ直ぐに変更になったものを、折れ曲がった形状に変える事に。資料の上面図から採寸して左右の長さと、右側の後退具合を計測。それに合わせて、前面装甲(H10)を切り離し、車体上部(B17)は切り欠きを作る。車体側から斜めに延長する様にプラ板を貼った後、切り欠きに合わせてH10を貼り付け。その間を繋ぐ様に段落ちで斜めになっている装甲をプラ板で塞いだ。
右側は寸法通りに切っただけではクラッペの位置が悪かったので更に右側を詰めて…とやったけど、やや下気味だったので、こちら側はプラ板で塞いでクラッペだけを移植したほうが良かったかもしれない。
H10の加工の際、位置が変わるので左右に付いている板状のパーツは切り離しておいて、作業完了後に右側の後退した位置に合わせて貼り付け。その際、フェンダー側のモールドは無くなってるので、他の箇所を参考に0.3mmプラ板で追加。
ここの作業に関わらず、このキットを弄ってるとリベットのモールドが無くなるのだけど、このキット内の余剰パーツや手持ちのジャンクパーツから移植して対応。
・車体前面のモールド削除
キットでは予備履帯が付くところがガルパン仕様は無いのだが、基部がモールドされているので削除。一部のリベットを犠牲にしつつナイフでモールドを削いだり。部品取り付け穴を黒瞬着で塞いだのだけど、最後のサフ処理時に凹みが出てきて、そのリカバリーで少し残念な状態に。
前面に付くフックは、穴のあいた板状であったのでプラ板で作成し取り付け。

・左側クラッペの作成
ガルパン仕様は側面のクラッペが両方にあるのだけど、キットでは右側にしか無いので準備が必要。
今回はパーツ請求では無く、型想いとポリパテを使っての片面取りにチャレンジしてみた。

ウェーブ 型想い

ウェーブ 型想い

意外に遜色の無いものが出来て良かった。実際は、ステップの傾斜に合わせ、部品の下側に角度があるところがちゃんとできていなかったのだけど、手前に装備品が来て隠れる事になったので結果オーライという事で。

・砲塔の機銃周りの処理
機銃の周りにリング状のパーツが有り、更にリベットが…という事だったのだけど、手持ちのジャンクパーツにピッタリのものがあったので、内側の孔を広げて左右を切り落として貼り付け。どの戦車のキットにあったパーツか思い出せないけど、楽ができたのはラッキー。
・ノテックライトの位置等変更
キットにもノテックライトはあったけど、位置がもっと左側で、ライト自体の位置や高さが違ったので、III号戦車の装備品ランナーから拝借。取り付け基部は、同ランナーにある機銃のパーツを切り詰めたのがピッタリなのね。
・ジャッキ台のディティールアップ
これは完全に遊びの範疇で、ジャッキ台を固定する木材パーツに金具を少しばかりデコレート。
・グローサーボックスの加工
キットパーツでジャッキが乗っている場所をプラ板で塞ぐだけか・・・と作業をしていたのだけど、よく見たら蓋の角度が違ったりで工作方法を間違えた。でも、もう戻れないので底をプラ板でかさ上げして、シルエットは近くなる様に誤魔化し。

・ジャッキの取り付け変更
ジャッキ本体は形状を確認しつつ、III号の装備品から。地面に付くところだけはキットのパーツを使用。フェンダーに付ける事になるので、ダボだけピンバイスで開けておいて塗装後に接着する事にした。
・車体右後部の部品作成
車体の右後部の上部に部品があったので、III号の後部ランプ(?)をベースにプラ板と合わせて加工して作成。しかし、これは何なんだろう?

・収納箱の作成
車体左側にある収納箱をプラ板の箱組みで作成。固定ベルトはプラペーパーで。両側に付くハンドルをなんとかしたかったけど、ちょうどいいものが無かったので、未使用だったタイガーIのパーツからハンドルっぽいモールドを移植して雰囲気重視で。
この収納箱を取り付ける都合で、車体側の取手状のパーツ(H2)は実質的に使わない事に。
・アンテナ基部の変更
アンテナ基部をIII号の余剰パーツに変更。他の部品と干渉するので、下側を削ってなんとか収まる様に。
・装備品の変更
スコップ,消火器等をIII号の装備品から、ツルハシをキットパーツでロープと一体であったのを切り離し。ツルハシはCGでは車体側面に取り付けて砲塔と干渉するくらいはみ出る様になっていたけど、色々不安だったので干渉しない程度に切り詰めた。
・後部パネルの加工
発炎筒ケースは取り付けないので、取り付け基部は穴埋め
左右に伸びるライト類は切り落とし。左側のライトについては、適当に基部を作って本体に移植。
・ロープの再現
後部のフックを渡る様に巻いてあるロープを、パンサーG型で余ってたロープ様の紐で作成。終端の金具はいいものが無かったので、輪っかを作った根元を黒瞬着で固定しつつ金具っぽくしたけど、これで十分。

弄った場所はこれくらいで。
車体を後で組み合わせるのが容易で無かったので、履帯については今回初めて"ロコ組"にトライしてみた。作業的にも楽だったし、これは正解であったと思う。

塗装は白を加えて少し明度を上げたジャーマングレーをベースに。
マーキングは、コンビニでのコピーで作成。一度、インクジェットプリンターで出力したものをコピーするという事で、絶対的な精度は無いけれど、思ったよりも悪くない仕上がりになった。
一応、クリアーとホワイトのシートで作成したけど、クリアーを使ったのはカメさんマークの足だけ・・・。白のほうは切り出す時に、割れる様に欠けてしまうものであったので、細部が少し甘い仕上がりになったけど仕方が無い。

最後にアクリルのバフで軽く汚しを入れて完成。


完成状態。甘さも残るけど、出来てみると満足だなぁ。





側面から。


これでやっと先に作ったあんこうF2と並べられる大洗女子の車両が出来たので、素直に嬉しい。そして、並べると画面で見ている以上に、この戦車の小ささを感じる事ができたりと、色々と発見があって楽しいのね。

今回の工作、おそらく真面目に戦車模型に取り組んでいる人からしたら眉をひそめる様な強引な事かもしれないけれど、ガルパンで広がっている戦車の工作としては有りなんじゃないかとは思うもので。まぁ、スケールモデルというよりは、ガンプラでの設定に合わせた改修の様な、キャラクターモデルとしてのアプローチ的というか。<おまけ>
対サンダース校のM4。この差では倒せる気がしませんねー。

「西住ちゃーん、そっちはよろしくー」って感じで。