1/48 IV号戦車F2型 -ガルパン 大洗女子(あんこうチーム) D型改(F2型仕様)で作る


2年半くらい前に、「ガールズ&パンツァー」のテレビシリーズを見て、その勢いで1/48での戦車を作り始めたわけだが、なんだかんだで気付けば14輌も作ってきたという。
そんな中で、最初に作った"あんこうチーム D型改(F2型仕様)"は最高のガルパン戦車資料の一つである「アハトゥンク・ガールズ&パンツァー」がリリースされる前で、且つ自分自身が戦車模型で手探りであった為に、リベンジしてみたいとずっと思っていた題材。その為に、"IV号戦車J型"のキットはずっと積んであったのだけど、なかなか手を付けずという。
そんな中、先日"D型改(H型仕様)"を作った事で、その製作意欲が再燃。その際使った"IV号H型(後期型)"のキットの存在も、後押ししたという事で、作業を開始した。

キットの他に、このキットのCランナーとIII号戦車のFランナーを準備して製作開始。(他にも諸々あるけど)


・履帯の加工
先にH型仕様を製作していた事で、それとの差別化を図る為に履帯への工作を行った。滑り止めを無くすだけでいいかと思ったけど、接地する箇所が分かれた構造になっていたので、それを再現する事に。
作業としては、1)滑り止めのモールドを削る→2)エッチングのこでモールドを入れる場所に切れ込みを入れる→3)それだけでは幅も狭く形状も合わないので、彫刻刀で削るという手順での作業。この為にエッチングソーを購入したのだけど、その扱いやすさには感心したりも。

問題は、その作業をこれだけの部品に対して行う必要があった・・・って事なんだよねー。

加工後の履帯の組み立ても含め、足回りは普通に工作しているけど、アイドラーホイールは丸いほう(A16,A17)を使用した。F2型仕様だと、本当はセンターキャップが違うのだけど、そこまでやれないのでオミットした。
フェンダーの滑り止めモールドの除去
これは前回のF2型仕様の際にも行った工作。装備品等の調整にあたって邪魔となるモールドを全て除去した。モールドされている装備品も殆ど削り落としてしまった。

・砲搭の工作
J型をベースとしているキットなので、天板(C13)はキューポラ周りにある防弾リングを削り落とし、追加の装甲板の厚みも段差が消えるまで削り落とした。キューポラはIII号のものを使うのだが、下側の部品(F31)の底を厚みを無くす様に少し削った。残した位置決めピンが合う様に天板の穴のセンターに切り欠きを入れたり。
上部左側のハッチは、III号の砲搭パーツ(F22)から移植。あまりに薄く削り過ぎて、崩壊しそうになったけどギリギリセーフ。

前面のクラッペは左右に付くので、準備していたパーツのC32からクラッペ部分を移植。向かって右側にある、ひさし(?)のモールドは削り落とす・・・って、塗装前ギリギリに気付いたというw

組み上げた状態でこんな感じ。

そして、前回の工作で知識不足で仕上げた為にリトライする理由ともなった砲身。球状のマズルブレーキの形状は、1/35のキットを参考にした。どうやって作るか思案したのだけど、H型の砲身(C6+C7)のパーツを矢印の位置でカットし、手持ちの半球パーツを組み合わせるという手法に。半球パーツはマズルブレーキと径があうものは無かったけど、加工の目安として球面の頂点が欲しかっただけなので、かなり適当なチョイス。接着剤の硬化後に球形への加工を行い、その後に砲口を空け、サイドの切れ込みを広げたりという工作でおしまい。
後、前回は気付かなかった砲身の長さも資料から採寸して調整。マズルブレーキを一度切り離してから、砲身を切り詰めて再度接着という手順。

・牽引部ロックの変更
キットの部品はサイドが板状であったので、プラ棒で作り直したものに交換。資料をよく見ると、孔を小さくして金属線にしても良かったのかもしれない。これは、H型仕様でやった作業と同じ。

・ゲペックカステンの工作
砲搭と繋ぐステーはH型仕様と同様に作り直し。リベットのモールドを追加で貼ったり。
上部の四角のモールドを削る加工もしたけど、F2型仕様はシュルツェンが無くて見えるポイントとなるので、蓋にCGモデルと同様の分割ラインを入れて、止め具も追加した。

・ブレーキ点検ハッチの工作
H型仕様で行った工作と同じ作業を。ボディ(C37)からダクトのパーツを切り離し。0.3mmのプラ板でハッチの形状を作って、その周りに細切りの0.3mmプラ板を巻きつけてハッチを作成。切り離したダクトを整形してハッチに取り付け、それをボディに取り付けるという手順。
前回の加工でエッジに瞬間接着剤が残っていたのが気になったので、今回は彫刻刀で削ったら、その加工痕が残ってしまったという。気付いたのがサフ吹きの時でなく、塗装後だったのは痛かった。なんとか誤魔化せるか・・・というくらいまでは処理したけど・・・。追加部品加工の際の気配りポイントとして、次にやる時には気をつけないと。

・運転席前の装甲の工作
運転席前の追加装甲をプラ板で工作。0.3mmプラ板を使用。
0.3mmの厚さとはいえ、そのままでは入らないので運転席前パーツ(B11)の裏側を、縁の部分を無くす様な感じで、平面を気にしつつ削り落とす。
追加装甲は前回のF2型仕様で形状を少し間違えていたけど、今回は資料がちゃんとあるので形状もバッチリ。加工中のものを破損しない様に慎重に進めていった。運転席側クラッペのところ、何でここは切り欠きがあるのだろう・・・と思ったら、孔があるのを避けているみたいだったので、その辺りも再現してみたりも。

ネジのモールドはIII号のスペースドアーマーの部品(F30)から移植。形は丸だけど、このサイズなら十分でしょう。

・ボディへのパーツの追加
III号戦車のボディパーツ(F13,F14)からクラッペを移植。片方のクラッペはスリットを追加で入れないと駄目なんだよね。切り離した箇所から、丸モールドも一緒に移植。
余っていたIV号のパーツから、砲等(C30,C31)のフックモールドや、ボディ(C37)の工具も移植。
右側面にはIII号戦車からアンテナ基部(F7)とアンテナケース(F6)を取り付け。アンテナケースの取り付け部はプラ板でそれなりに。アンテナケースを少し短くしすぎたのかな?

ノテックライトは装備品関連のランナーから。ライトの基部は、MG34機関銃(D27)のバレルを切ればそれらしく見えるかと。
今回は色気を出して、レンチの止め具をプラペーパーで追加してみた。

車体左側のステップは、プラ板とプラ棒で工作。今回は0.3mmのプラ板を使ったけど、強度は意外とあるものだなぁ、と。組み立て順の都合で、塗装後にボディへは接着した。

・塗装
今回は少し明るめに・・・という事で、本体の色はエクストラダークシーグレーで塗った。そこにブラウンでスミ入れをして、汚しはいつも以上に軽めにして仕上げ。各マーキングはガルパンデカールでピッタリのものがあったので使用・・・いやまぁ、ちゃんとしたデカールでの作業って楽なんだなぁ、とねw


完成状態。




"あんこうチームのF2型仕様"を再度作るにあたって、どうしてもやりたかったのがこれ。プラウダ戦で"キューポラの上に立ち前方を見据える西住殿"のフィギュアを作ってのこの構図。これを考慮して、どういうシチュエーションにも転べる様にウェザリングを控え目にしたという事もあるわけで。

キューポラの上にどう立たせよう?治具というかスタンド作るか」・・・と色々思案してたのだけど、保持無しで立ったという。劇中で危うく見える姿勢も、実は凄く安定した立ち姿だったのかなぁー、とか思ったりも。

前回作ったF2型仕様と。色の違いは勿論あるけど、やはり砲身が変わった事での雰囲気の差はあるよね。


H型仕様との並び。シュルツェンの有無で変わるスタイル、この2輌を納得できる形の1/48で並べられるというのは嬉しい。

正面からの比較。この写真だと履帯の違いがなんとか伝わるかな?


念願のF2型仕様シベンジもできてひとまず満足。これでガルパン仕様の戦車も終わり・・・って事は無くて、その為に積んでるキットも幾許か。1/35のキットも積んでるしなー。
ガルパンでのIV号に関しては、D型仕様もなんとかしたいけど大改造で難易度が高いからねぇ。あとは凱旋パレード仕様もあるけど、フィギュアの難易度が高いぞ、あれはw