東京モーターショー2015 まとめ(その2)

昨日の続きの話。


スズキは"イグニス"を前面に出した展示というか。
イグニスといえばスイフトの海外名であったのだけど、改めてこの名前を使って新しいクルマを作ってきたわけで。SX4の後継でエスクード的な雰囲気もあるものなのかなぁ、という印象。
ステージ上ではタイヤサイズを変更したりした"Trail-Concept"が目立っていたけれど、なんというか実にスズキらしいデザインと思える。このままのカラーリングで登場してくれたら嬉しいよね。
このスタイリングで1.2L+ハイブリッドというのは面白いパッケージだと思う。


こちらは市販に近いと思われるモデル。天体観測にスノーシーズンと、アクティブに動く人をターゲットにしたコンセプトである事は明確で、そしてその雰囲気に似合っているクルマだと思う。オレンジは街中でも山道でも映えそうだよね。


こちらは"マイティデッキ"。コンパクトなボディに後部がピックアップトラックの様な荷台に変化するというクルマなのだけど、残念ながらその形態は見られず。サイズとしては面白そうなクルマではある。

話には聞いていた"ハスラー スクート"。よくやったと思えるテニスラケットの積載状態でなかったのは残念。"積む"という事を考えたスクーターであるけれど、軽自動車版ハスラーと同様に楽しい事ができそうな色使いなのは素敵だった。


見所が多かったホンダ。
まずは新型シビックタイプR。
テレビのCMで少しは見かけていたけど、やはり実車を目にすると素直にカッコいいという言葉しか出ない。赤バッチを付けるにふさわしいクルマに仕上がっているというか。
意外にズングリとしたスタイリングではあるけれど、シビックというクルマはこういう雰囲気があるよなぁ、と思っているからこのデザインは大賛成。気になるのはミラー前のダクト状パーツがダミーであれば演出過剰に見えるかもしれないのと、ボンネットの後端が真っ平なところがあるというくらいか。
やはりカッコいいFFのホットハッチは欲しくなるなぁ、と思えるクルマである事は間違い無い。高くて買えないとしても。


リアまわりはやり過ぎな感もあるだろうけど、2.0L+ターボのホットハッチであれば、このくらいの装飾はあって当然だと思う。実際の性能と共に見栄えもある・・・これこそ楽しいクルマだろうに。

そして、"NSX"。
2年前にも展示があって「まだ出ないのか」という考えは沸いてしまうけど、今回はだいぶ現実味を持った形になってきたなぁというのが感想。デザインの概要は変わっていないけど、細部はだいぶまとまってきたというか。
ただ、時間をかけている事もあってスーパーカーとしての存在感や速そうと感じさせるという事よりも、"これがNSXだ!"という主張が感じられる様になっていると思うのだが、それは自分だけだろうか?



この、他メーカーのクルマとは印象を異なるフロントまわり、好きだなぁと言える。

ホンダはバイクも合わせての展示だけど、この"GROM50 Scrambler"というものは目を引いた。クラシカルなスタイルではあるのだけど、各パーツは決して古臭くない素敵なデザイン。2種のモデルが展示されていたけど、どちらも魅力的。個人的にはタンクがグリーンの"2"のほうがより好きであるけど。
しかも、このバイクは50ccというから、正に遊び道具として良さそうな雰囲気がたまらないのね。


あと、目を引いたバイクは3輪の"NEO WING"。ハイブリッドシステムでのバイクらしいけど、すぐにでも実現しそうなデザインが気に入った。走行も安定して面白そうとイメージできるしね。


このバイク的な雰囲気をもつ4輪のコンセプトカーもかなり気になるもので。シートのレイアウトを含め、乗ったらどうなるだろうと想像するのが楽しかった1台。カラーリングが、初期のF1マシンをイメージしているのも、これまたカッコイイ。


モーターショーではあるけれど、ホンダの新しい側面としてジェット機のエンジンも展示。ある意味"エンジン屋"としての見せ方としては最高のものであると思うわけで。



その一方で、携帯型の蓄電池もこういう形で見せてくるのが、今のホンダらしいと思えるのだが。
これ、非常用や屋外活動用に欲しくなってしまうよね。


そしてマツダ
コンセプトとして展示された"越(KOERU)"。CX-5の様でありながらも、ルーフが低めで伸びやかな印象を持つクロスオーバー車といった雰囲気。後部も長めのデザインで流れを作っている様な。
これはほぼこのままの形で市販に繋がるのかな?と。


そして、ロータリーエンジン復活のモデルとなる"RX-VISION"。ものすごい人気で、説明中は近づけなかった。
RX-8でコンパクトなボディにロータリーエンジンを収めていたけど、今回は大きく伸びやかなボディになったなぁと。プレミアムスポーツカーであろう大きさであるけれど、何より欧州車を彷彿とさせる長いフロント周りが印象的。現在のマツダのデザインにあるラインをこうまとめたか・・・と感心する。そして何より、その存在感はカッコよかった。タイヤの大きさとヘッドライトあたりは変更になるだろうけど、それ以外はこのまま形にして欲しいというか。


特にフロントの形状はこのまま進めて欲しい!ナンバープレートがどこに付くのかという疑問はあるけど!!

リアのデザインは、RX-8っぽいなぁ、というのは素直な感想。


最後に日産。
やはり、「グランツーリスモ」に登場したという"CONCEPT 2020 VISION GRAN TURISMO"のインパクトが大きすぎて。
この"現実味のある未来車の雰囲気"というものは面白い。SFに出てきそうなスタイルだけど、フロントのダクトからサイドのスリットにかけては、ブレーキのクーリングなのかなぁとか考えると、意外に地に足の付いたデザインに見えてくるもので。ただ、コクピットが狭いからドラッグカーみたいなイメージになるのかな?とも。
塗装色や表面処理と相俟って、すごく印象に残った一台であった。


ステージにあった、"IDS"。自動運転の車両という事だけど、次のリーフのイメージでもあるのかな?
実際に、ステージ上での自動運転のデモンストレーションを見る事ができたけど、狭い所故にゆっくりとしたスピードあった為に、プログラムやギミックじゃないの?と思ってしまうのは仕方が無い。でも、運転席に座る人が両手を振っている状態でクルマが進んでいるというのはなかなかに不思議なもので。もう少し、その説明を聞いたり仕組みを見たりしたかったな。


クロスオーバーのコンセプトである"GRIPZ CONCEPT"。説明は全く聞けなかったのだけど、日産的なグリル形状からデュアリスの後継っぽく見えるというか、全体の雰囲気からはルノー的なデザインというか。このまま出たら面白いだろうけど、正にコンセプトモデルというデザインだからね。


市販のデイズから派生したコンセプトらしい"TEATRO for DAYS"。
これも観音開きのドアで、SNSとかとの連携をするものらしいけど、クルマとしての使い方がイメージできないというか。まぁ、説明をちゃんと聞かなかったという事もあるのだけど。


今回はここまで。