東京モーターショー2015 まとめ(その3)

モーターショーの話の続き。
あとは雑多な内容をチラホラと。


ヤマハが作ったコンパクトスポーツカー。ホントにコンパクトで、ロータスエリーゼあたりを彷彿とさせるサイズとデザイン。詳しい資料とかを貰ってくるのを忘れたのだけど、ヤマハがこういう四輪車を作ってくるのは楽しい。バイクのフィーリングの先にあるクルマというか。


ここまでカーボンで作られたボディを見れば、その軽さを生かした動力性能を期待してワクワクするというもの。まぁ、これだけのカーボンボディだと高そうであるけど。


ポラリスというメーカーの"スリングショット"。前が2輪で後が1輪という3輪のクルマ。これで市販されるというのだから面白い。正に走ることを楽しむ車体として気になったもの。


「これで公道を走るのか」という驚きがあったクルマとしては、ラディカルの"RXC turbo"も。こちらは、展示車両にナンバーが付いているのだけど、いかにもレーシングカーというスタイルのものにナンバーが付いている無理矢理感が実に奇妙。

面白いクルマとしては、KEN OKUYAMA DESIGNのクルマは今回も面白かった。
こちらはオープンホイールのフォーミュラカーのイメージなのだけど、後部に見えるエンジンヘッドが何よりもワクワクさせてくれるもの。軽そうな車体に、パワーユニットが見える状態である事の魅力というところか。


こちらは一見レトロフューチャーな宇宙船っぽい雰囲気であるけど、リアに伸びるフィン状のパーツがF1マシンの空力パーツの様な印象があって面白い。玩具みたいでも、走る楽しみという点では、それがまた良いのだろうね。


トラック関係で見たかったのは、この三菱ふそうの"スーパーグレートV スパイダー"。その名の様にトラックの荷台部分にクレーンが数種搭載されているというもの。
参考出展ではあるのだけど、この1台があれば現場作業は何でもおまかせ・・・と感じさせてしまうもの。十得ナイフをトラックにしましたという様な、バカバカしさこそが最大の魅力というものでしょう。


外車で気になったものを。
プジョーの"308 SW GTi"。ボディ途中で赤から黒に切り替わる変わったカラーリングのハッチバックだなぁ、と思ってそのスタイルに惹かれたのだけど、その中身は実に暴れ馬というか。パワーウェイトレシオが4.46kg/PSという数字を見たらさすがに笑った。欧州車は、しれっとこういうカッチリしたデザインでパワーを持つものがあるから面白い、と改めて感じられる。


ポルシェの"ケイマン"、なんか妙にデザイン的に惹かれるものがあるなぁ、と思ったらボンネット前のグリル(?)がいいアクセントになっているのか。これはちょっと気に入った。


"カイエン"が目立つところにあって何かと思えば、ハイブリッドだそうな。

ニュースで色々と話題となっているフォルクスワーゲンではあるけど、"Polo R WRC"を見るとやはり色々な問題はよそとして、カッコイイものはカッコイイと思ってしまうわけで。"Polo GTI"も欲しくなるカッコよさではあったけど、"Golf R Variant"なんていうRの付いたステーションワゴンを出している事に疑問を感じたりで。


メルセデスは、新しいGTカーが見られて良かった。チェンピオンであるF1マシンと並べての展示、レースへのかなりの意気込みを感じさせる様でキライじゃない。


部品関係のメーカーは時間が無くて殆ど見られなかったのだけど、目に留まったのはブリヂストンの新しい構造のタイヤ。
コミューター等の用途として考えられたもので、空気のいらないタイヤ。接地面はゴムであるけれど、空気の変わりにあるのは弾性を持った素材で出来た格子状のパーツ。ここが空気の代わりのクッションとなり、ゴムが減った後は格子部分をリサイクルするという、素材の使い方も含めて、説明を聞いていて面白いものであった。小さな移動手段が出来れば、それに合って更に環境も考慮したものを作る、そういう未来への働きかけが見えるのもモーターショーの面白さというか。


気付けばダンロップも同様の構造のタイヤを展示していた。これが、業界としての流れという事なのだろうね。

そんな未来思考のタイヤの面白さと並んで興味があったが、スーパーフォーミュラへのタイヤ供給を発表したヨコハマ。ADVANカラーのSF14を見ると、ホントにそうなんだなぁ・・・と感じる。

そういえば、ブリヂストンのブースでは佐藤琢磨トークショーをやっていたけど、かなりの混雑で時間も長かったのでちゃんと聞けなかったのはちょっと残念。


今回のモーターショーも"エコ,自動運転"という優しいイメージが先行するのかと思っていたのだが、思った以上に"走る楽しみ"を提案するものがあったと思う。
それはハイブリッド化も含めて、高価なクルマでの動きが多いのは仕方がない事とはいえ、トヨタのS-FRの様な提案もあるから、まだまだ運転を楽しむクルマの未来は暗くないのではと受け止めた。
何にせよ、今回も2年に一度の"クルマの夢の国"は楽しかったのは間違いない。もっと時間があって楽しめれば良かったのだけどね。