スター・ウォーズ/フォースの覚醒

イオンシネマ1、評価★★★★☆
スター・ウォーズ」の新作であり、新たな物語が始まるという事で期待していた作品。ルーカスフィルムがディズニーに買収された後の作品となり、ジョージ・ルーカスが関わらないという事で不安も混ざりながらではあったけども。
で、蓋を開けてみれば見事なまでにスター・ウォーズ。旧作の出演者が再登場しているからとか、今までの作品からの小ネタをふんだんに盛り込んでいるからとか、そういう事ではなくて見事にSWの世界を新しい方向に作り上げたものだという感じ。
物語は、帝国の後に出来たファーストオーダーと呼ぶ軍隊に攻するレジスタンス、そのリーダーであるレイア・オーガナ将軍が行方不明となっているルーク・スカイウォーカーを探す為に・・・というもの。ルーく探しの為の情報を隠したドロイドとレイの出会いで始まる冒険はEp4を彷彿させるものだけど、共に行動するのが逃げ出したストームトルーパーであるフィンという展開で変化させてきている。そして何よりも、新しい物語が展開されながらも親子の物語としてドラマが進む。
親子のドラマは予告からも感じられていた事ではあるけど、想像していたものとはまた違うドラマとなっており、その流れが新しい3部作の軸の一つになるのであろうと想像ができるもので。
SWらしい親子の物語故に悲劇的な内容も含まれるのだけど、そこはSWらしい活劇が全般に繰り広げられるので136分という上映時間は長くは感じなかった。まぁ、最後の最後で"ここまで盛り上げてそうくるか!"となるくらいのテンションだったからこその感覚でもあろうけど。
とにかく、新しい物語として期待以上の発進をしたと思える。続く2本も既に待ち遠しいばかり。<以下核心メモ>
予告で期待を持たせたミレニアムファルコンがスターデストロイヤーの残骸に飛び込むシーン、放置されていたファルコンをレイが初めて操縦した時のシーンであったのは素直に驚き。そのまま飛び立った宇宙で、貨物船につかまりハン・ソロとチューバッカが乗り込んできて"ファルコン号に帰ってきた"という流れになるわけで。
フォースを使う悪の戦士として登場するカイロ・レン。ブラスターの弾丸をフォースで止めたりとか強敵である印象を序盤から見せつけるのあるけど、その正体はソロとレイアの息子であるベン。ルークの下で修行をしていたのだが、去っていきスノークに師事するという。面白いのが、カイロ・レンは完全に悪に染まったわけではなく、迷いもあるという事。そして、そんな息子を取り戻そうとするソロではあるけど、要塞の攻略にて対峙し取り戻そうとするもカイロ・レンのライトセイバーに刺されて命を落とすという衝撃的な展開。深い穴に落ち、そのまま要塞である星が爆発したので、生きている展開は無いであろうが、3部作の最初にてソロを退場させるというのは残念であり意外であった。それが、Ep8以降でのカイロ・レンの動きとどう関わってくるのか。
タイトルにもあるフォースの覚醒を示すのはレイ。捨てられて育ったとはいえ、十分に育った女性として登場し、修行もしていなのだが、フォースを知るマズ・カナタと会ってルークのライトセーバーに触れ、そして囚われた時にカイロ・レンと向き合って、フォースが体内から出てくる様に使っていくという。そこで、レイがジェダイになるのかという事になるのだが、完成した地図が示した地で会ったルーク・スカイォーカーに会ってフォースの真髄を聞いたり親子の関係が晃かになったり・・・と思っていたら、レイとルークが会ったところで今回の物語は終わり。ドラマチックではあるけれど、次の瞬間が気になって仕方がない終わり方ではあった。
冒頭でレイアが送った最高のパイロットでBB-8の主人であるポー・ダメロン。序盤でフィンと共に逃げた時のタイファイターが落ちて序盤で死んでしまうきっかけだけのキャラクターと思いきや、ソロやフィン達がファーストオーダーに襲われていた時に、Xウィングのパイロットとして再び登場し、要塞攻略戦までもしっかり活躍するという。フィンとの友情もあるから、シリーズを通しての主人公の一人として考えていいのだろうかね。