1/48 マチルダII歩兵戦車 Mk.III/IV -ガルパン 聖グロリアーナ仕様で作る


劇場版公開から3ヶ月も経とうというのに、4DX上映もあったりで勢いの止まらないガルパン。先日、地元の映画館で5回目を観たところで、いつか作ろうと買ってはあったマチルダが劇場版仕様であればなんとか作れるのではないかと思ったもので。
劇場で観て気付いたところを、「アーマーモデリング 2月号」で確認したら、ネックとなるポイントはクリアされたので製作。

1/48で作るにあたって引っかかっていたのが、車体にあるナンバリング。意外に字体や色が合っているものが無く、自作するにもライトグレーである為に容易に作れないものであったから。それが劇場版では無いという事で、問題がクリアされたという事に。
翌月の「AM 3月号」はガルパン特集であり、"聖グロのマチルダタミヤ製で"という紹介もあったりで。さて、それなら楽勝で・・・と、実際に作ってみたら違っていたのね・・・。


劇場版仕様を目指すとはいえ、AM誌だけでなくいつものアハパンを参考にした改修点は以下の様な感じ。
・砲塔前面の形状変更
・砲塔後ろのアンテナ基部を変更
・砲塔のライト位置を変更
・予備履帯を止め具だけにする
フェンダー上のライト(?)の形状変更
・前面のライトを右側だけにする
・シャックルの形状変更
他に目立つところでペリスコープの形状が異なっているのだけど、資料からも構造がいまひとつ理解できなかったので、そのままとした。


まずは砲塔前面の工作。

丸で囲った筋状のモールドがある箇所が、ガルパン仕様では平らな状態なので修正。パーツの裏側をポリパテで裏打ちした後、表から彫刻刀やナイフでガシガシ削る。平らになったところでやすりで綺麗な平面になる様に仕上げ。
ポリパテで裏打ちして形が変わった為、C36のパーツは干渉する様になるのだけど、一部を削れば問題無し。ポリキャップを入れるC37も干渉するけど、こちらも削ってやれば入るし可動や保持力に影響は無かった。


予備履帯のところ。

止め具と履帯が一緒になっているA5をエッチングソーを使って切り離し。止め具の"コの字"の形状に近づく様に彫刻刀でおおまかに削ってから、パーツを金定規の裏に両面テープで貼り付け。一緒に貼り付けた0.5mm厚のプラ板を押さえとゲージとしながら、あとはやすりで形を整えた。一気に削れて壊れるのが怖くて当て木をした紙やすりで作業をしたけど、金やすりで形を出したほうが、もっとキッチリ作れたかもしれない。


フェンダー上の部品形状変更。

キットでは右側が前後の長さが無いものであったので、プラ板を重ねて延長。脇にある部分(本来ならこの箇所の取り付けフランジ?)もなんとか頑張って長い状態に変更。
左側も含め、前面パーツ(A3)を付けたら段差が大きかったので、その擦り合わせが必要だったのだけどね。
この箇所、最後に前に立つポール状の部品も追加した。本当なら金属線あたりで細く作るべきなのだろうけど、他のモールドとの兼ね合いや雰囲気から、手持ちの細いプラ部品を加工したもので作った。


車体前面を変更した状態でこんな感じ。

ここで、左側のライト取り付けの穴を塞いで、不要なラインも黒瞬着で埋めておいたり。


砲塔まわりに付く部品構成はインストのCタイプを基本とし、キャンバスシートは付けない状態で。厳密には各パーツの形が違ったりするけど、そこはキットに従った。
この砲塔が意外に曲者で、CGモデルと微妙にラインの構成が異なるというか。なるべく雰囲気を近づける為にフックのパーツ(A15)の取り付け位置を少し上に変更した。その工作のおかげで、後でマーキングで悩まなくて良くなったというメリットも。ただ、右側に付く部品(スモークディスチャージャーか?)は小型化すべきものだったかもしれない。

後部にあるアンテナ基部は大きく形が異なるのだけど、本来のパーツ(C45)にプラ板で追加工作を行ったら大体形が似たのでOK。砲塔に沿う曲面を作り出すゲージとしても最適でもあったわけで。アンテナ自体は、何かいいもの無いかなとジャンクを漁っていたらIV号の同軸機銃がサイズも形も良さそうだったので、先端だけ切って付けた。


意外に目立つシャックルは、手持ちのパーツを使用しての加工。

先に作っていたクルセイダーの部品が余っていたので流用。ただ、基部の形とサイズとしてのゲージとして用いたという理由が大きくて、内側にプラ片を貼ったり黒瞬着で隙間を埋めたりした後、形を出していったというところか。
これ、後の分も含めて4個作らなければいけないんだよね。(最初それに気付かす、2個しか作って無かったとか…)


このキット、プラ製シャシーになっているのだけど、車体は下部と左右に分割されたパーツを組み合わせて箱状にするのだけど、地味に面倒な作業かと。いや、作業自体は流し込み接着剤を使ってサクサク進むのだけど、ちゃんと形が出ていないと後で装甲スカートの取り付けで困るというか。そこで困った挙句に、完成後も少し歪みのある状態になってしまったからね。
全体の工作が終わった後、部分的に影色となる色を塗った後、サンディブラウンを塗装。部分的に明度を上げた色を乗せ、最後にブラウンでスミ入れ。
マーキングはガルパンデカール1から。劇場版で正面の校章が大きくなったから、1セット内のデカールでなんとかなって良かった。


そして完成状態。


後部の部品はほぼ黒のグレーを使ったのだけど、少しキツめになったかもしれない。


正面からの写真だと、色々と変更したポイントが判るかな?やはり、正面で気付くところはなるべく直したいもので。

キットを買った時に色々とチェックはしていたけど、実際に手を動かしてみたらこんなに大変だと思わなかったw劇中の印象から複数揃えたいと思っていたのだけど、これはもう一個はやらないかなぁ。
まぁ、あまり気負わずにキットのまま組んで、マーキングだけ変えて楽しむのが良いのかなぁ、とかも思ったりするものでしたよ。