マン・オブ・スティール

未見の作品としてレンタル。BDでの視聴。
スーパーマンの映画であるのだけど、実際に胸にSマークのマント姿が登場するまでが長い。クリプトン星の崩壊までの話を、両親とゾッド将軍との関係までしっかり描いて始まる物語なので、ハイテンポばヒーローものを期待しているとじれったくなるかも。
両親とクリプトン星をしっかり描く事で、宇宙人としてのスーパーマンという立ち位置を明確にし、それを物語にしていた映画となっていた。地球人とは異なる自身の能力への疑問や、それを使わない事を教えられた育ての親との物語などドラマ的要素は多い。ただ、丁寧に要素を描いているせいで間延びしている感覚も受けてしまうのだが、それはクリストファー・ノーランが製作に関わっている事もあるかもしれない。
終盤に向けての戦い、特にゾッド将軍との戦いは人間と同サイズの者が戦っている事を忘れさせるくらいの壮絶な破壊。地球をクリプトン星化する機械の力もあるのだけど、それ以外でも2人が戦う先では高層ビルも次々につぶれていくというか。あんまりにも破壊が激しすぎると感情移入はしずらいものなのだなぁ、とも思ったりで。
それにしても、この映画は脇役が濃すぎる。実父がラッセル・クロウ、育ての父がケビン・コスナーデイリープラネットの編集長がローレンス・フィッシュバーンと、いつ前線に立って戦っても不思議じゃないくらいの豪華さには素直に驚いた。あと、米軍との共闘が多かったのもスーパーマンの映画としては意外であった様な。ストーリー上の必然ではあるのだけどね。
新しい雰囲気のスーパーマン映画として面白いものではあるのだけど、ちょっと印象に残りにくい作品であった感はあるかも。
マン・オブ・スティール [Blu-ray]