フラガール

テアトル6、評価★★★★
福島県民には馴染み深い、「常磐ハワイアンセンター」の誕生秘話てきなもの。もっと、「プロジェクトX」っぽい展開になるかと思ったけど、ハワイアンダンサーを中心に据えた事で、そういう冷静な視点の映画ではなく、純粋に人間に共感できる映画であった。
まぁ、泣きどころや笑いどころは直球勝負だったので、それ以外のディティールを楽しめたかと。何より、象徴的なボタ山や、長屋、坑道での作業など、炭鉱の描写は感心させられる。あと、40年代の地方の暮らしぶりがリアルすぎて困ってしまった。
それ以上に、いきなり登場シーンで嘔吐する松雪泰子には「やられた」と思ったり。
でも、何はともあれ蒼井優の可愛さがこの映画の最大のポイントかな?ダンスでの腰の動きにはホント魅せられました。<以下核心メモ>
炭鉱の物語として、落盤で死者が出る…という展開は定石なのだが、それがダンサーの家族というのは安直かなぁ、とも思えたり。ただ、その流れがまどか先生の退散から、生徒達のフラの手話による引止めに繋がるのだから仕方が無いのだけど。
そんなまどか先生を、冒頭は田舎娘に関心が無さそうな雰囲気を出したり、かと思えば生徒達との心の触れ合いの後、殴られた生徒の為に男風呂に殴りこみに行く、という感情表現を存分に発揮していたのは見事だった。