ハンサムスーツ

テアトル7、評価★★★★
ブサイクがスーツを着ることでハンサムになる…というプロットの映画。パンフレットで見る限り、谷原章介で遊ぶというのが作品の発端だったようで。
その成果は見事なもので、谷原の演技のはじけっぷりは見事。ガニ股やら、カッコ悪いアクションやらを見事にこなしていたかと。あの演技は嫌々では絶対できないものかと。
それに対する塚地の演技や存在感も見事。あそこまで喜怒哀楽を表現した下地のキャラがあればこそ、変身後も中身がアレだと感じられるな、と思ったり。。
物語は思った通りドタバタだけど、小さい幸せ探しとか根底にあるものは誰にも共感できるものだったのでは。
CGありきの作品だったけど、ところどころの照明効果は印象的。ただ、こころ屋あたりでのポップな表現がやや浮いた感じになったのは残念。ショーでのビデオっぽい映像のクセとのギャップも含めて。
それにしても、冒頭に出てくる料理の美味しそうな事!!
展開と演出を素直に楽しめた映画だったかと。<以下核心メモ>
中条きよしに中の人がいたのが素晴らしい展開。そこで、最初に変身のインパクトを見せるという意味でも効果大。そして、試着段階での石田純一やジロー・ラモとか、声の森本レオ川平慈英とか遊び心満載。
そして、最後のトリックとして本江が実は、寛子のブスーツでの変身した姿というのがいい。これで、琢郎の想いも、寛子の想いもどちらも展開としては納得いくものになったわけで。杏仁が寛子を口説き損ねた後、後ろの道に何か通ったなぁーと思ったら、本江だったとは、いい遊び心。まぁ、My Revolutionの流れるリストバンドで何かあるなーとは思ってたけど。
ショーを捨ててバイクに轢かれたと思った琢郎に会った來香が言った「応援したくなる」はいいセリフ。
しかし、エンドロール後にバナナマンの日村がドアップで写された瞬間、塚地はいい男なのでは?とも思ったり。