男と女

未見の作品としてレンタル。
フランス作品なのだが、DVDには英語吹替えも入っており、それが音声設定のデフォになっていたり。違和感を感じて設定を確認したら、ちゃんとフランス語の音声もあった･･･という事で。

情熱的なスタントマンの夫を亡くした女と、レーサーで瀕死の重傷を負った時に錯乱して妻が自殺した過去を持つ男の物語。それぞれの子供へ週末に会いに寄宿舎に行く･･･という展開からも読み取れる様に、大人の恋愛映画。1966年という時代故の緩やかな空気感と共に、雨と印象的な光景で描かれる物語はキレイ。
ゆるやかな展開ながらも、恋や愛の想いは実に情熱的なんだけど、これがフランス映画らしいといったところになるのか。
そうは言っても、一本道でない揺らぎも描いた物語は見ていて十分に満足できるものであったかと。

もうひとつの感心事であるこの映画で描かれるレースは、ル・マンとモンテカルロラリーで、実際の映像も使われている様で。ラリーでは主人公がマスタングを駆り、ルマンでは古い"ルマン式スタート"が見られるという興味深いもの。あと、テスト走行でフォードGT40と、F1か区別はつかないけど葉巻型のオープンホイール車も登場と、いった感じで見所十分。ともかく、フランス映画でもフォード車が前面に出ていたのが印象的。主人公の日常の足であり、出会いのきっかけとなるのもマスタングのオープンだしね。