GANTZ

ワーナーマイカル福島1、評価★★★★
コミックス原作作品の映画化だけど、原作は未読。
初めから2本の映画で全編を語るという事で物語としてはやはり不完全燃焼。それでも、丁寧な脚本に、丁寧なポストプロダクションのおかげで、映画としてよく仕上がっていたと思える。
日本では今まで無かったヒロイックなアクション大作も、ちゃんと作れるじゃない・・・というのが正直な感想。かといって、根底にあるのは日本映画の質感というのがポイント。
消化不良な物語でも、玄野と加藤を軸とした物語としてのまとまりは十分なんじゃないかと。全体のテンポが緩やかなわりには、終盤の成長過程が急であるのが気にならなくもないけど・・・。
主人公を演じたのは二宮和也松山ケンイチだけど、このキャスティングは成功じゃないかと。松ケンの演技の確かさは言うまでも無いけど、二宮の演じるどこか矮小でそして一転しての尊大さ・・・というのは映画の肝だろうし。
GANTZといえば、あの独特なスーツだけど、夏菜演じる恵のスーツ姿は漫画よりもリアリティを持ったボディラインで実に魅力的。まぁ、胸の強調・・・という意味では私服のほうが大きかったけどねw
ともかく、後編も同じテンションでの作品となる事を期待したい。<以下核心メモ>
今回のミッションは3つとなるのだけど、その中で映画として必要な説明は順次入れていたので、ボリュームとしては適当かと。勿論、キャラクターを潰す事で、そのルールや不条理な世界観を見せるという効果もあるわけだし。
ラストバトルは仁王→千手観音→大仏という3構えで、正にクライマックスの構成。そんな中、先行して傷ついた玄野に代わって戦った、加藤と恵が絶命するという展開だけど、パート2ではどう出るか。加藤はエンドロールでの映像で博物館の野次馬の中に・・・というシーンがあったりもするわけで。
それにしても、瀕死だった玄野が殆ど気合だけで立ち直って大仏に立ち向かう・・・って展開はやりすぎな気もするけど、スーツのおかげだったのかな?