クライマーズ・ハイ(後編)

未見の作品としてレンタル。
前編で記者の考えをぶつけあったところで終ったので、そこからの1面の記事を決めるあたりから事故原因のスクープまでの流れがスムーズ。但し、事故原因に核心を持てずに1面に載せるのをあきらめるまでの件が意外に早い段階に出てきて驚き。しかし、ここで協力してくれた記者たちに土下座した佐藤浩市に対して「そんな事はやめろ」と言い放つ岸辺一徳の演技は前編からの流れを考えると涙が。
だた、それ以上のインパクトを持って次に現れるのは、墜落する飛行機内で書かれた遺書。映画ではその内容がエピローグ的なものとして出ていたけど、こちらではそのものが画面に出てきた後に、佐藤浩市のモノローグで内容が出てきてしまったのには驚いた。他のニュース映像も生々しさはあったけど、このシーンではドラマを超えて実際の事故の記憶として何とも言えないものが…。
その後にも物語が続き、悠木が事故死者の顔写真を取らせたのを反発しながら死んだ望月の従姉妹である彩子とのエピソードを入れる事で、"新聞記者とは"という問いかけを見せた事で、事故に対する記事の事柄までを描いた映画版とはまた違うもので面白かった。
映画は映画で好きな一本だけど、こちらのドラマ版も丁寧な作りで、更にニュース映像をふんだんに用いている事で、当時の事故の様子や雰囲気を知る手がかりの一つとして見ても十分なものであるかな、と思った。
クライマーズ・ハイ [DVD]