フォーン・ブース

見直すためにレンタル。BDでの視聴。劇場で観たきりか。
タイトルの通り、ニューヨークの、とある公衆電話を舞台とした物語。尊大で口先だけのコンサルタントであるコリン・ファレル演じるスチューが、妻に隠れて俳優の卵の若い女性を口説くために電話ボックスを使っていたのだが、電話が終ったの後にのベルがなった電話を取ってしまい…と始まるサスペンス。
携帯電話の普及で、公衆電話が無くなっていくという時代を踏まえての作品なんだけど、これも10年前になってしまったのか…と、冒頭のドキュメンタリー的なナレーションを聞きながら思ったり。
とにかく、基本的なシーンが電話ボックスとその周辺であり、他の状況や犯人以外の電話の通話相手がカットインで入るのが印象的であったけど、テンポの良さを出すには効果的であったとは言える。ただし、今回BDで見たせいか、その効果がビデオ映画的に見えてしまう質感だったのは残念。それ以上に、映像にエフェクトをかけたところでは画面がチープに感じられた気も。
とにかく非道で賢い電話先の犯人を演じたのがキーファー・サザーランド。顔は最後にチラリと見せるけど、基本的には声だけで映画の展開を引っ張っていったのは凄いと思う。フォレスト・ウィテカー演じる警部の活躍で犯人の居場所は突き止めるけど、そこにあった死体は序盤でスチューに汚い言葉を浴びせられたピザの配達人で、真犯人は鎮痛剤で朦朧としたスチューに声をかけながら去ってしまうんだから、酷い話だよなw
舞台が限定されているけど、81分という短い尺で、緊張感を保って見ることが出来る面白い作品だと思う。その短い時間の経過で、表情を変えていくコリン・ファレルはやはり見事であったし。
フォーン・ブース [Blu-ray]