大草原の渡り鳥

未見の作品としてレンタル。
小林旭の渡り鳥シリーズ5作目。北海道の釧路あたりを舞台とした作品。
50年前の自然溢れる北海道とはいえ、馬に跨って登場するオープニングからやられる。釧路の街も出てくるのだけど、劇中に溢れる雰囲気は西部劇そのもの。でも、安宿や鉱山事務所なんかは、古い日本の風景なんだけどね。
ストーリーの大事な要素としてアイヌの村が出てくるのだけど、そのたたずまいは正に西部劇に出てくる農村そのものといったところ。まぁ、この時代でもアイヌをこういう形で取り扱っているのは、どういう感覚だったのか…という疑問は無くはないけど、古来の西部劇でのインディアンの扱いと似た様なものと考えれば納得できるか。
小林旭のライバルとして登場するのが宍戸錠。先に見ていた1作目とは別のキャラクターとして登場。なんか、これを見て"スター・システム"というものを理解した気がするwとにかく、根はいい悪人という素敵なキャラクターは実に魅力的。なんか、細かい所作は勿論の事、銃捌きのカッコいい事!小林旭と組んでのアクションには惚れ惚れしてしまう。…まぁ、オートマチックが発火するけどブローバックしないのは相変わらずなんだけどねww
荒唐無稽な設定とアクションで、いつの間にか小林旭宍戸錠がいる圧倒的に不可思議でハイテンポな演出なんだけど、観光の為に破壊される自然を嘆くセリフがあったり、ラストがオールハッピーエンドでは無かったりと、重めのドラマもあった娯楽映画であった。
大草原の渡り鳥 [DVD]