007 死ぬのは奴らだ

見直す為にレンタル。未見と思ってたけど、テレビあたりで見ていた様で。
ボンド役がロジャー・ムーアに代わっての1作目。メイキングを見る限りでは、選定はそんなに難儀した感じは無かったみたい。子供の頃から最も馴染みのあるボンドという事なので違和感は無い。コネリー版よりも軽妙なのは、ムーアのキャラクターを踏まえてそういう演出にしたのだとか。おまけに、ボンドが好む酒まで変えていたのか、と軽く驚き。
カリブの島国を調べていた諜報員が3人殺され、それをボンドが調査に…という物語なのだが、原作小説からの流れで敵は黒人ばかり。意外とインパクトの大きい面々が揃っていたけど、中でも凶悪な義手でボンドを攻めるティーヒーのインパクトは大きい。最後のバトルもボスのカナンガではなく、ティーヒーになってる事もあるし。
ただ、物語の展開はアクションとユーモアを盛り込もうとして、盛り上がりに欠けていた様な。見せ場となるボートチェイスが長くて…。勿論、ジャンプや結婚式をしている脇を走り抜けるシーンなんかは素直に面白いのだけどね。ただ、ダブルデッカーでのカースタントはとにかく見事であった。2階部分を壊す流れも気持がいい。
ボンドガールはジェーン・シーモア演じるソリテール。タロットを用いてカナンガの為に占いをするという役割で、神秘さも持っているけど、ボンドと会ってからの表情はとにかく可愛い。寝台車のベッドに挟まれるという可哀相だけど可愛い演出もいい。しかし、巫女という意味があったとしても007で、ボンドの相手がヴァージンであったのは、この作品だけなのか?
ムーア版ボンドらしいユーモアに溢れていたけど、映画としては盛り上がりに欠けた様な…という印象は拭えないかも。
007/死ぬのは奴らだ 特別編 [DVD]