007 ダイ・アナザー・デイ

見直す為にレンタル。劇場で見た他、テレビでも見た覚えが。
ボンドの北朝鮮への侵入と捕らわれての拷問で始まる物語。オープニングタイトルで、拷問のシーンも重ねるのは、他の作品では見られなかった演出。そして、そのオープニングで登場したムーン大佐とザオが、この物語での怪物的な悪者として存在する事に。どちらも、キューバにいた医者によってDNAを弄る事で変身するというSFだかリアルだか判らない展開となるのだけど、物語の要素としては面白い。何せ、ムーン大佐は役者も変わってダイヤモンド王のグスタフ・グレーブスとなるのだから。
北朝鮮を描いて物議を醸したけど、軍人らしい父親と西欧文化に触れて野心を持った息子という構図を作る事で、単なる悪の集団とだけ描いていなかったんだ、と改めて。まぁ、諸々の表現がいい加減なんだもの。勿論、007らしい、いい意味でのいい加減さなのだけど。
ボンドガールはハル・ベリーが演じるジンクスなのだけど、やはりアクションが映える女優だと。ボンドとジンクスの英米共同戦線という構図と、男女の駆け引きが上手い具合にマッチしている。また、MI6に属しながらグレーブスの手下で、北朝鮮に情報を流していたミランダの美しさも目を引く。終盤で、ジンクスとミランダの一騎撃ちは、ジンクスのナイフとミランダの剣技が映えるというもの。その、ミランダのフェンシングの師匠として、主題歌も歌ったマドンナが出てるのもポイントなのかな?
全編テンポのいいアクションと緊張感のある物語、久々の武器満載のボンドカーを始めとした秘密兵器、強烈な悪役と巨大な仕掛けと、20作品と40周年記念という事に相応しいものであった。細々と、過去作品へのオマージュが盛りだくさんで。ただ、変にカットのスピードを変える編集は007には安っぽくて合っていないと感じたもので・・・。
このDVD、今までのDVDと異なって本編のメイキングが無い・・・それなのに主題歌曲PVのメイキングがあるのは何故なのだろう、という不満はある。
007/ダイ・アナザー・デイ [DVD]