ファースト・スクワッド

未見の作品としてレンタル。
日本のアニメ会社がロシアと提携して作った作品だとか。DVDに収録の音声がロシア語がメインなのは判るけど、もう一つ入っているのが英語という事で、ほぼ日本をターゲットにしていないみたい。
第二次世界大戦の時代のロシアにて、超能力を持つ兵士として育てられた少女が、ナチスが復活させた騎士の霊が率いる軍団に対し、殺された仲間達の霊を蘇らせて戦う…という、オカルト要素の強い戦場もの。主人公の少女ナージャと、かつての仲間たちとの経緯や、彼女の持つ能力について丁寧に描いているのだけど、60分という尺の中では丁寧に描きすぎて肝心のドラマが盛り上がらないというか。見所となる戦闘シーンがラストのみに集約されて、金髪少女が日本刀を振るうという意外性のあるシチュエーションが生かされていなかった様な。死者の世界で刀を使うのか…と思った展開もあっさり捕まったりで。
キャラクターデザインはリアル寄りなものだけど、主人公のナージャの可憐さや凛々しさはいいものであった。あと、ナチスの刺客として登場する2人の女性が素敵でアクションもいい感じで見せてくれるのだけども、尻つぼみに退場するという半端さ。
メインストーリーはパッとしないものだけど、大戦時のロシアとドイツの戦いや兵器の描写は面白い。T34の行列や、カチューシャからのミサイル発射等、なかなかアニメでは見られなかった戦争の姿が描かれていたのはポイントが高いかも。
つまらないわけでは無いし、アニメーションとしても見所があるのだが、やはり｢惜しい｣という感想が出てしまう作品だった。