るろうに剣心 京都大火編

テアトル1、評価★★★
映画の「るろうに剣心」の2本目。前作の続きであり、そして連続公開の3本目への橋渡しという事もあり、ブツ切りの終わり方になるのは仕方が無い事で。2本の連続公開としたのは、登場キャラクターが多く見せる要素が多かったからなのか。
今回の物語、剣心と対になる存在の志々雄の存在や逆刃刀をめぐる物語等、1本目では意外に埋もれてしまった感のある剣心というキャラクターに深く入り込んで描き、そして薫を始めとする周囲のキャラクターとの関わりを描くという事で、前作以上に映画らしい面白さが出ていたのではないかと思う。巻き込まれながらも自らの意思が見える展開というか。
アクションの素晴らしさは今回も健在。チャンバラらしくもあり、新しいアクションも盛り沢山。新しいだけでなく、旧来の殺陣のリズムも生かされているので見ていて気持ちがいい。俳優陣の頑張りも素晴らしいし。まぁ、木刀と練習用の薙刀で、一応は武装している者たちに立ち向かえるところは許すとして。
気になったのは、前作同様に同時に行われている戦いを贅沢に描こうとしてか、流れが途切れる感覚があった事。細かいエピソードの連続で、且つ中間エピソードという構成である為に、映画的な満足感がありながらもテレビのドラマを見ている様な感覚があったという事だろうか。
でも、古くも新しい時代劇映画として楽しめたのは確か。<以下核心メモ>
物語は志々雄一派が京都に火を放つ作戦の裏で、東京に向けて船で出るところまで。そこにさらわれた薫を助ける為に乗り込んだ剣心。志々雄との戦いの中で海に落とされた薫を追って剣心も海に飛び込むのだが、どこかの浜にたどり着くシーンで終わり。そこで、話には聞いていた福山雅治が剣心を助け上げる男として登場するのだが、エンドロールの役名が"謎の男"で笑いが出てしまうのは押さえられない。
途中、宗次郎との戦いで折られた逆刃刀。折れたままでどうするのかと思えば、それを作った刀匠を尋ねるという。ただ、その刀匠は死んでおり、息子を尋ねるのだが、その息子が安易に作るのではなく、刀匠自身が残した逆刃刀の対となる真打という事で納得。