1/48 IV号戦車H型 -ガルパン 大洗女子(あんこうチーム) D型(H型仕様)で作る


先にF2型を作ってから、いつか作ろうと目論んでいたガルパン終戦仕様の"IV号D型(H型仕様)"。F2で使用したものと同じJ型のキットを積んではいたのだけど、この度H型のキットが1/48でリリースされたので購入。

但し、このキットは"H型 後期型"という事で、どちらかというとJ型に近いバージョン。キット自体も、J型のキットに少しパーツが追加されただけで、ガルパン仕様に近い前期型にするには弄らないと駄目なものという。
それでも、以下の点でJ型のキットを使うよりはアドバンテージはあるものなので、どちらにせよリリースはありがたいもので。
シャシーがダイキャストからプラ製に変更
シュルツェンのパーツ化
・小さいマフラーパーツの追加
・後部の金具パーツ追加
少しは楽が出来ると思いつつ検討しながら工作開始。今回も「アハトゥンク ガールズ&パンツァー」のCGモデルを基本とし、マーマーモデリング誌の2013年3月号,2014年10月号を参考にしながら作業を進めた。
キットの他には、III号戦車のD,Uパーツ、Fパーツあたりを準備して工作開始。


以降は、作業内容を簡単に。
・砲等上面の変更
F2と同様に、C13を防弾リングや追加された装甲の分がガルパン仕様では無いので削って均す。この時、C13にあるキューポラの基部が無くなってしまうと形にならないので、以前に部品で買ってたC13をキューポラ基部のみにして使用する・・・という贅沢な工作を。

なお、穴をあけて取り付け指示のあるD23は不使用で。
・ゲペックカステンの工作
ゲペックカステン上部にある四角いモールドは、特殊な車両用らしいので削り落とす。あと、両脇の砲塔から伸びるステーは隙間が空くので削り落としてプラ板で調整しつつ作り直し。ステーはキットのものを延長して隙間を埋めようと思ったけど、強度が無かったので、作り直した次第。
・ブレーキ点検ハッチの変更
これはF2ではやらなかった作業。D型の様に段になっている様な形状を再現。
まずは、C37のブレーキ点検ハッチにあるダクト(?)を切り取り。

0.3mmプラ板で、元のハッチ形状を参考に形を作り、その周りをプラ板で覆って基本的な形を作成。モールドされているヒンジをそのまま使うには、0.3mmでギリギリという感じ。

C37に作ったハッチを貼り付け、その上に先に切り取っておいたダクトを貼り付けて終わり。
・追加装甲の作成
運転席と車体前面の追加装甲をプラ板で作成。
運転席前はF2と同様に、B11の裏側を削って装甲を入れられるクリアランスを稼ぎ、0.3mmのプラ板を貼り付け。今回は資料をしっかり見られたので形状はバッチリ。

車体前面は形がシンプルなので、形を合わせながら作成。こちらは0.5mmのプラ板で。
どちらも、リベットは手持ちの余剰パーツから良さそうなサイズのものを移植。
・エアクリーナーの追加
前期型と同等にするには、これが最大の難関。
エアクリーナー自体の形状は、1/35公式キットの「グレードアップパーツ」にあったものを採寸して作成。サイズから本体の径は4mmであったので、ウェーブ製のプラパイプを使用。後はひたすらプラ材でフレーム等を作り上げていくスタイル。後に伸びるホースは、エバーグリーンのプラ棒を手で曲げたらなんとかなった感じ。

エアクリーナーを取り付けるのに悩んだのが、シュルツェン架の形状。どうやってホースを跨いでいるのか・・・と悩んで1/35キットとか資料とにらめっこ。結局、B34のパーツを変更してなんとか1/35キットと同じ形状に変更。B34にあたる場所は、他の3箇所も形状が異なっている様であったので、余剰パーツのシュルツェン架の部分も使いつつ全て変更。
(右端が元の形、左端のものは没になった工作パーツ)

まとめたエアクリーナーを取り付けると、B7のパーツが干渉するので、C37側にある固定位置の凸を一部削ってずらして貼る様に。

そんな感じでエアクリーナーは収まったけど、その内側に位置するアンテナケースがどうにも入らない。シュルツェン架のB34が、本体側で完全に密着する構造で無いので、そちらを削って調整する手もあったけど、シュルツェンの取り付けに歪みが生じる可能性があったので行わず。
結局、アンテナケースの幅を入るギリギリまで削って誤魔化すという方法に。密度が多い場所で、どこで嘘をつくか・・・という選択で。アンテナケース自体は、III号のパーツF6をプラ板で塞いで使用。そういう構造だからこそ、幅を削れたのだけど。そんな事もあって、CGモデルにあったアンテナケースの蓋の様な形状の再現は断念。

・車体脇のクラッペ追加
F2と同様に、III号の部品F13,14から車体前部の両サイドにクラッペを移植。但し、今回はシュルツェン架のB35と干渉しない事を確認しながら。
・車体後部のフックを変更
後部のフックは突起が出ているだけの形状なので、1mmの真鍮線を曲げたものに置き換え。ちょっと丸くなってしまったかな。
・右後部のライト追加
右後部のステップの上に、III号のライトパーツU2を取り付け。
・アイドラーホイールの変更
足回りの工作では、アイドラーホイールをインストにあるA19,20ではなくA16,17を使用。
なお、足回りは転輪の色が本体と異なるので、塗装の便も考えてロコ組にて対応。
・装備品の変更
右後部に付くスコップD4は向きを反対に。インストで前部や後部に取り付ける指示のある予備履帯は全て取り付けず。左側でシャックル位置の後にモールドされている工具は異なるものであったけど、そこはそのままに。
シュルツェンの取り付け方法変更
シュルツェンの取り付け方はだいぶ迷ったところだけど、資料を参照しながら、縦に伸びるシュルツェン架B29,40の固定部の突起を全て切り落とし、シュルツェン側に出ている箇所と繋がる様な金具の状態に、プラ板で工作。位置決めや手順を考えて、シュルツェン側にB29,40を貼り付けた状態に。

本体や砲等側どちらも、シュルツェンシュルツェン架のパーツはピンの跡が結構大きく目立つので、黒瞬着で埋めたけどちょっと大変。


こんな流れで工作が完了。

塗装前のパーツ分割状態はこんな感じ。

塗装は、1/35のインストを参考にレッドブラウンに白を混ぜたもので車体を、ジャーマングレイで足回りを。
マーキングは、38(t)用と一緒に作ったもの。あんこうマークはクリアーデカールだけでなんとかならないかと思ったけど、貼ったら全然見えないので、ホワイトデカールの上にクリアデカールを重ねて貼るという方法に。あんこうの提灯の位置合わせでかなり難儀したけど、発色はそれなりに良くなったか。少し厚みが出るのは仕方が無いけど、F2の時よりはだいぶマシになったと思う。

一方の大洗女子のマークは、ホワイトデカールのみ。


完成状態。




シュルツェンの中を覗きこんだ状態。


正直、エアクリーナー周りでこんなに苦労すると思わなかった。寧ろ、最初にエアクリーナーの形状を見事に再現できたせいで、その納め方に難儀したというか。4mm径ではなく、3.5mm径くらいで余裕を持たせたほうが少しは楽だったかもしれないなぁ、とか。
ただ、それでも狙った通りに欲しいものが出来上がったのは満足。勿論反省点はあるけど、リトライは・・・しないよなぁwむしろ、H型のキットを使ってF2のリトライをしたいところ。<おまけ>
TV版の最終話のイメージでティーガーIと。

PVからのイメージでクルセイダーMkIIIと。劇場版へ期待をこめて。