1/48 III号突撃砲F型 -ガルパン 大洗女子カバさんチーム仕様で作る


ガールズ&パンツァー」に登場する大洗女子のIII号突撃砲F型を1/48で作成。
1/48でガルパンの大洗女子の車両があまりにも揃わないので、最大の火力とも言えるIII突を既存キットからなんとか作れないものかと思案していたら、「タミヤのB型とG型(初期型)を使えば出来るんじゃない?」と思い至って作ってみたもの。

最初の練習時のB型は作っていたので、それでディテールの確認をする事ができたというのも、検討の助けになった。


その結果がこんな感じに。




工作の概要はB型をベースとして、G型の部品を乗せる方向で。それで違ったり足りない部分は自作でなんとか・・・という作戦。
弄った場所を列記していく。
・戦闘室の工作
ここが流用だけでは済まない最大のポイントで、ここの工作でしくじったり不可能だと思ったら中止にするくらいの箇所なので、とにかく最初に工作。

まずはB型C19のパーツの両側をカット。空いた側面の形に合う様にプラ板を切って貼り付け。切った後の強度を確保する為に、後部のB型C22や、上部のハッチ(B型C17,B型C18)を貼り付けてしまってからカットした。プラ板は作業性を考えて0.5mmを使用したので、たわみ防止や接着強度確保の為に裏面は補助のプラ材をいっぱい貼り付けて補強。
前の上部はどちらも凹の状態なので成形。左側の凸凹モールドを削って均し基準面に。それに合わせて、左右の切り取った箇所にプラ板で平面を。目立つところなので、プラパテや瓶サフで状態を確認し納得できるまでヤスリで面を出した。
左の内側の壁は高さが異なっているので、プラ板で調整したりも。

続けて側面の張り出しを「アハトゥンク ガールズ&パンツァー」から採寸し、プラ板の箱組みで作成。ウェーブのメモリ付きプラ板を使ってみたけど、作業性は良かったと思う。ちょっとプラの質が好みでは無かったけど、使い難いものでは無いので。
一応採寸はしたけど、高さは少し計算より小さくないと嵌らないので調整はしたり。
ここまで出来て、完成するイメージが沸いたので、作業を続けた次第。

戦闘室後部の張り出しは、最初はプラ板の箱組にしようかと思ったけど、結局は積層で。折れ曲がりに位置するところなので、それをトレースしてサイズが決まる様に2枚のプラ板を合わせて折れ曲がったベースを準備。そこにプラ板を組み合わせて作成。調整が終わったら、最後に本体に貼り付け。
円筒状の部分は5mmプラ板で、その上に手持ちのパーツを貼り付け。
あと、砲手のペリスコープまわりはプラ材で資料を見ながらの工作。ペリスコープ自体はG型G42を使用。
・砲身の作成

G型から砲身を持ってくるにあたり、B型の基部はそのまま使えないので、G型の基部フレーム(G24,G25)を切り離して低くする様に調整しB型B18に取り付けられる様に現物合わせで調整しつつ工作。(白いものはプラ角棒で強度を出したもの)
B型B18の砲身基部取り付け穴の前にある凸部分は邪魔なので削り落とした。
砲身自体はほぼG型で7.5cm砲(G5,G6)のままだけど、基部(G29)の板部分は資料では角の形が違うので削った。下側も擦り合わせて削ったけど、最後の組み付け後に砲身を水平にするのがちょっと面倒な状態になってしまったので、もう少し削っても良かったと。
・車体後部ハッチの工作

B型そのままで上に乗る部品をG型から持ってくればいいのかと思ってたけど、基部とかが面倒だったので上に乗るものは全てプラ板からの加工で済ませた。
ハッチもヒンジの位置が微妙に違っていたのでモールドを削いで移植したり。
・ダクトとアンテナケースの工作

ダクト部分、資料を見ていたら網が入っている状態に。ここをどうするか迷ったのだけど、結局ハセガワの菱形メッシュのエッチングを貼り付けた。その為に、エッチング用の鋏まで買ってくる始末。
取り付け自体はダクトの桁を彫刻刀で厚み分削ってから瞬着で貼り付ければ納まりも良いし、メッシュの端を処理しなくてもいいので意外に楽な工作に。
ちょっとお金をかけた部分だけど、その効果は大きくて満足。

アンテナケースの取り付け方は悩んだところだけど、0.3mmプラ板を使って資料通りのフレームを作った。幸いB型にはアンテナケースのパーツが2個入ってるし。
・前部ハッチのヒンジ変更

前にあるハッチ、当初はG型のものがそのまま使えると思っていたのだけど、実際に合わせてみるとハッチのサイズも微妙に違って、ヒンジの形も違うという。
とりあえずハッチはB型A15からヒンジ部分を削り落とし、ヒンジ自体は作り直す事にした。
なるべく楽に作る方法は無いか・・・と思案したところで、細長く切って成形したプラ材の真ん中に伸ばしランナーを貼り付け。それを細かく切ってヒンジとした。接着後にボルト代わりに細いドリルで穴を開けたりしてそれなりに。
・運転席まわりの加工

左側のクラッペ(B型C14)は位置を上に変更。
正面のクラッペは資料と比較するとちょっと雰囲気が違うのだけど、纏める自信も無かったのでキットパーツを優先に。それでもひさし(B型C21)は少しでも資料に近づきつつもパーツとして破綻の無い様に形状の変更はしてみた。
・牽引ホールドの加工
前に付く牽引ホールド、B型のキットのままだと斜め向きになるので、真っ直ぐになる様に変更。空いている穴にプラ棒を通して無理矢理真っ直ぐになる様に加工したけど、細かくどうやったか思い出せないくらいの現物合わせで。
・装備品処理
カバさんチーム仕様とするならフェンダーの滑り止めは落としたほうがいいのだけど、面倒な工作が増えるのでそのままに。
その中で、B型B18にモールドされているジャッキ台が不要になるのだが、切り取った跡をプラ板で塞ぎ、その上に乗る工具箱の足部分(B型A23,B型A24)を切り詰めて取り付けたら全く問題無くなったのでOK。
後は、発炎筒ケースの裏をプラ板で塞いだり、ノテックライトの高さを調整したりで。ノテックライトの高さがB型よりも低いのに気付いたのはほぼ完成してからだったので応急処置になってしまったのだが。本当ならその基部の形状も変える必要があったけど、仕方が無い。
後部のフェンダーは凹部を開口。本来ならライトの近くに金具らしきものがあるのだけど、用途や形状が不明だったのでオミットした。
・足回り
今回も足回りはロコ組で組み立て。アイドラーホイールはG型での指定パーツ(P3,P4)に変更。
・塗装
先に作ったIV号F2との比較を考えて、更に明るいダークシーグレーで塗装。明度を上げたものを所々に吹いたりして。デカールは、カバさんは自作で校章はガルパンデカールから。
スミ入れに最初ブラウンを使ったのだけど、明るすぎるからとダークブラウンで改めてやったけど、ちょっとチグハグな感じも出てしまったかな?


こんな流れで完成。いやはや、基本工作しかできないくらいでも、こういうミキシングビルドはできるものだと、思ったりで。試行錯誤しながらであったけど、こういう工作は楽しい。
とにかく、"III号戦車F型風"ではなく"III号戦車F型"と言い切れるものは出来たという満足度があるものになって良かった。


III突を作って、そして劇場版の後・・・という事で、"マカロニ作戦ツヴァイ"も再現してしまいましたとさ。