SAYURI

テアトル1、評価★★★☆
ラストサムライ」に続いて、また外国人に日本の映画を撮られたか、といったところか。置屋や芸者への考証はともかく、四季を踏まえた映像的な美しさは見事としか言いようが無い。しかも、アメリカに建てたセットで大半を撮っているのだから。
字幕版で見たのだが、日本人俳優を含めて、英語でのセリフはあまり気にならなかった。だだ、ところどころ日本語も混じっているのが逆に違和感が。もちろん、「おかあさん」「置屋」などの独特な用語は別として。<以下核心メモ>
芸者達を巡る女達の物語かと思ったら、見事なまでの男と女の物語であった。お互いに胸に秘めた想いを通じ合わせるという展開は、「日本人らしい」という演出なんだろう。
戦争前の華やかな芸者たちの姿、戦争中から戦後までの過酷な生活、そして戦後の米軍占領下での芸者達の行き着いた先、そして芸者としての人生を歩み始めたさゆりという流れがテンポ良く描かれていて、2時間半という長さが気にならなかった。チャン・ツィイー演じるさゆりの修行シーンのテンポは特にいい。
チャン・ツィイーはもちろん、工藤夕貴コン・リーミシェル・ヨー、とアジアの美人女優がそろった感じで。