イーオンフラックス

ワーナーマイカルシネマズ桑名3、評価★★★
冒頭から受けた印象からは、シャーリーズ・セロンの衣装ばかり目立って、なんか地に足のつかないSFだなぁ、と思っていたが、展開が進むと荒廃世界である事を生かしたSFに仕上がっていた。冒頭のナレーションで示された設定が、単なる飾りではないという展開は良かったかと。
科学レベルが曖昧だけど、映画的なギミックの良さはあちこちで見られたし。でも、足に手を移植するのはどうかねぇ。
尺は長くないが、逆にその短い時間に話が凝縮されていて面白く観る事ができた。<以下核心メモ>
何度も記憶のフラッシュバックが出てくるが、それは絶滅の危機を迎えた人類がクローン技術にて生き残ってきたという設定に繋がるのが面白い。しかも、そのクローンの情報が冒頭に出てきた気球の中に保管されているというのが面白い。どうりでわざわざナレーションでまで設定の紹介をしたわけだ。
後半にかけては、圧倒的なトリックなんかはなかったけど、気球を使っての外壁の破壊というのは荒廃的未来を描いた物語としての典型としてでも、人類の解放の象徴としてはいいのだろうかと。