ガチ☆ボーイ

テアトル8、評価★★★★☆
予告の時から、気になっていた一本であったが、思った以上に面白く、そして泣けた。
「高次脳障害」というものを描きつつも、学生プロレスを軸とした青春模様、そして家族模様には素直に感動できるかと。
もちろん、学生プロレスのインチキな魅力は十分。蹴りが当たる前に倒れるとか、笑いを押さえた演出は見事。まぁ、クライマックスのガチ勝負は、ちょっと学園祭の演出としてやりすぎな感はあるけど、許される範囲か。
もちろん、前提の設定として疑問があるところもあるけど、ドラマの魅力で帳消しと言ったところか。<以下核心メモ>
最後の勝負は、ホンキの戦い。で、ネタやきっかけとしてあったドロップキックを出したときに勝利…という事は無く、負けてしまうのだが、その五十嵐の戦い様に観客がエールを送り、シーラカンズがヒールになるくだりは気持ちいい。
その前に、彼女にフラれるからとリングから降りた佐田が、忘れて遅れてしまった五十嵐の為にリングに上がって時間稼ぎをするシーンが気持ちいい。もっとも、その演出も学生プロレスらしい演出を忘れていないのだが。
劇中で2度目のバスの中での告白が、実は4度目の告白であり、更に恋をうちあけたのが2度目、というシーンはホント切ない。ただ、そこで沈んだ分の爆発がラストの歓喜に繋がるのかと。