まぁ、三頭犬…ケルベロスだけど。
ケルベロスサーガの発端である「紅い眼鏡」を知ったのは結構早かったか。
購読していた模型情報の広告か記事でその存在を知ったか。
赤いバックに描かれるプロテクトギア…少ない情報ながらも、「カッコいい」と思いつつ映画としても興味を持ったり。
あと、死神博士の天本英世が出ているというのに興味を持ったのは事実。ただ、他のスタッフやキャストは、千葉繁が「うる星やつら」のメガネで知ってたくらいで、出渕裕は微妙、押井守や伊藤和典は知らないといったところ。押井守は、昔買ったアニメディアに特集あったのにね。
しかし、地方都市で上映される事もなく、ビデオになってもレンタルは高額の時代、という事で見ずにいる。
しばらくしてその続編「ケルベロス」が模型情報の広告に。
これがまたカッコいい。プロテクトギア3体と軽装ギア50体の写真が、また魅力的に見えたわけで。
これまた模型情報に上がってくるギアのスタイルとか、香港で実銃を使って云々といった記事が、否応にも期待させられた覚えが。
で、その「ケルベロス」の前後だったろうか、やっと「紅い眼鏡」をビデオレンタルで見る。
…が、感想…「なんじゃコリャ…」。
カッコイイオープニングがあったと思ったら、以降は何がなんだかという白黒画面の物語。でも、天本英世のインパクトは大きかった。と、いうより物語云々はさておき、インパクトある画面がインプットされたのは確か。そんなわけで、「なぜだか好きな映画」となる事に。
同時期に、本屋を歩いてたところにプロテクトギアが表紙に描かれたマンガを見つける。
それが、「犬狼伝説」。
犬狼伝説―Kerberos panzer cop (Kadokawa comics A―藤原カムイコレクション)
- 作者: 藤原カムイ,押井守
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1999/06/01
- メディア: コミック
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「紅い眼鏡」「ケルベロス」の映像が手元に無い中、自分にとってこの本がケルベロスサーガ全てであり、プロテクトギアのイメージを固定したのは確か。
そして、この時期に何度もHJ誌に載る海洋堂の広告を見て、プロテクトギアのガレキを買おうかどうか葛藤した思い出も。
忘れた頃に、犬はまたやってくるもので、アニメでの「人狼」と「犬狼伝説 完結編」が同時くらいに出る。
「人狼」は福島県内でも上映されたので、観に行った。それが、いわきのあんな小さい映画館だったとは…。もう、映画の内容よりも映画館の印象が強すぎたのも、いい思い出。
とはいえ、「犬狼伝説」の要素を含んだ物語や、新生したギアにはカッコいいと思ったりも。
そして、単行本でその存在を知った「犬狼伝説 完結編」。「紅い眼鏡」でも枕詞としては存在していた「ケルベロス騒乱」が物語として描かれ、最後が「紅い眼鏡」の冒頭に繋がる様な3人の逃亡で終わるもんだから、「紅い眼鏡」をまた見たいと思ったりするわけで。
「イノセンス」の公開からか、押井守の認知度が上がると、犬もまた陽の元に歩いてくるもので。
都々目紅一の物語となる「紅い足痕」が杉浦守に作画で刊行。「紅い眼鏡」「ケルベロス」の空気感を持ちながらも、押井節を語る物語は面白い。
そして、「立喰師列伝」とケルベロスサーガがついに交わった「腹腹時計の少女」が刊行。ついにこの組み合わせをやったか…と、思って見てみると、これが「人狼」の焼き直し…というかリベンジというか。
更に、象徴としてのプロテクトギアを知るための本が「メカフィリア」。まぁ、知ると言っても監督の頭の中を知るって事か。でも、プロテクトギアの動力についての問題にケリをつけたのは事実…かな?
- 作者: 押井守,竹内敦志
- 出版社/メーカー: 大日本絵画
- 発売日: 2004/09/10
- メディア: 大型本
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しかしまぁ、犬と言っても野良犬なのか、これらの知名度が低いのは実に残念な事で。プロテクトギアを知っていても「人狼」であり、なんとなく知ってる程度というのが多いみたい。
でもなぁ、スカイクロラ」の様な陽が当たる作品とは異なって、日陰者だからこそ面白いものでもあるわけで。
「少なくとも、自分はこの犬達を追いかけるのは続けるんだろう、と。
と、まぁこんな日記を書いてるのは、頭が痛くて早々に帰ってきたから。
今日はとっとと寝る。