テアトル1、評価★★★★
「消されたライセンス」以来久々の日本語タイトルの007。このタイトルの響きは好きだ。原題だと「QUANTUM OF SOLACE」。
ダニエル・クレイグ=ボンドの2作目となるわけだが、前作よりも洗練された感じが滲み出て、素直にカッコイイ。
物語としては、前作からの引き続きと言う007にしては珍しいタイプだけど、展開は素直。今後の展開を予想させる、悪の秘密組織なんかも、その存在が見えてきたのが興味深い。
そんな物語以上に、前作以上に空間を生かしたアクションは見事。ただ、アクションが強い分、1時間46分という尺でも少し長く感じた様な。
まぁ、なんだかんだ言っても、007の基本に忠実でありながら新しい展開を見せるこの映画。素直に楽しめたかと。ワルサーPPKも久々に活躍してたしね。<以下核心メモ>
いつもなら冒頭にある、銃口のシークエンスがラストに。あくまでもこの物語が、007の物語の序章である事を印象付ける為にも面白いか。
今回資源として注目されるのが水。まぁ、その流れがちょっとした謎にはなてるけど、他に謎らしい謎も無いのだが。
行動を共にするカミーユの目的がボリビアの元独裁者である将軍という事であるが、そこに商売を仕掛けるドミニクがあまりにも普通なのがポイント。まぁ、それでもトスカの上演会場で少し明らかになる組織の面々の動きが面白いか。そして、何も無い砂漠でドミニクが銃殺されるという結末も、組織というものを感じさせる流れで。